平静を装いながらブースに戻る。
後ろを振り返ることなく、後ろ手に扉を静かに閉める。
高鳴る鼓動。まるで辺りに響き渡るんじゃないかと思うほどに私の耳には確かに聞こえている。
隣のブース、そこに居るだろう夫の気配を気にする余裕はなかった。
『凄い…あんなに大胆に見せちゃうなんて…。』
あの男の子の横に立ち止まってから…このブースに戻るまで、誰かとすれ違う事はなかった。もし誰か他の人と遭遇してしまったなら…。
『あの男の子は…気弱そうだったから…。
でも…もし他の男の人だったら…。』
暫く操作していなかったパソコンはスリープし、目の前の大きなモニターは暗く色も光も失っていた。
そこに映る私の姿がボンヤリと見える。
ハッキリとは映らないまでも、胸元が左右に拡がり、中の赤いブラが剥き出しになっているのはわかった…。
『こんなに…大胆に見せちゃうなんて…。』
ある意味、危うい状況であった事は理解できた。運よくここまで無事に辿り着けただけの事。
周りに他の男の人が居たとしたら…ただでは済まなかったかもしれない。
途端に恐怖と不安が込み上げてくると、カタカタと小刻みに震える膝の動きが全身へと伝わり、身体中が小さく震え始める。
『あなた…。私がこんなに…怖い想いをしてるの…わかってる…?』
夫に対する恨み言が心の中に満ちる頃には先程までの恐怖は薄れ、ここまで私の行動を制止しなかった夫への当てつけのような悪戯心が芽生え始める…。
『あなたがそれを望んでいるなら…。こらからも他の男の人からの指示を止めないなら…。どうなっても知らないからね…。』
そんな気持ちが湧き上がったのは、あの男の子のあり得ない行動だったのかもしれない。
ブースの中でならばまだしも、店内の共有スペースでのあの子の大胆な行為。
気づかぬ素振りをしていながらも、チラチラの彼の行為を覗き見ていた私。
『まさかあんな場所で…一人でし始めるなんて…。』
彼の大胆な行動には、私の行為が確実に関係している。私がサイトの指示に従って大胆に振る舞った為に、私のその姿が彼を挑発してしまったから…。
ある種の罪悪感…申し訳なさのような気持ちも湧き上がりながらも、見知らぬ男の子に目の前でオカズにされる異様な空気感を思い出してしまっていた。
『あの男の子…私を見ながら…あんなに激しく…。』
現実とは思えない異様な光景。
オカズにされてるとわかっていながら、そこからの逃げ出すこともない私。
相手が内気に見えたからできたことなのか…それとも…別の感情が…。
太ももに滴る粘り気のある液体が、全て現実の出来事だと認識させる。
ネットリと滴る男性が放った液体をそのままに、眠っていたパソコンを起こしサイトを確認する。
『凄い…こんなに…コメントが…。』
囃し立てる者…私の気持ちを煽る者…。
羨む者や褒め称える者…。
更にはこの場所を特定しようとヒントを乞う者…。
そのコメントのひとつひとつに妄想を付け加えると、脳内では現実以上に淫らな世界が拡がり始めてしまう…。
『そう…喜んでた…。私の乳首を見て…あの子…ひとりエッチまで…。
あの子に…私…襲いかかられちゃうの…!?』
そんな妄想が信じられないほどに私を淫らな世界へと引摺り込んでいく…。
この後どんな事が起こるのか…どんな指示をされるのか…不安よりも期待めいた気持ちが湧き始めると、あの男の人のコメントが上がった…。
『えっ!?パンティの中に指を…!?』
更に大胆に見せつけるような指示をされるのかと思っていた私は、自らの身体を確かめるように言われたことに驚いてしまう。
『濡れてる…そんなはずない…。何もしてないし…何もされてないんだから…。
濡れてるはずなんてないよ…。』
何故か自信たっぷりな私。それはそのはず…夫との行為の時ですら、愛撫を受けてもなかなか潤まない事を考えれば、今日の行為で濡れるはずなどなかった。
自信たっぷりでありながらも、何故か不安を覚えながら恐る恐ると言う感じに下着の中に手を忍ばせる…。
答えを知りたくないとでも言うかのように、ゆっくりと下腹部を下り、薄い陰毛を掻き分けるように割れ目に指先を…。
『うそっ…なんで…!?何もしてないのに…なんでこんなに…!?』
割れ目に指を這わせるまでもなく、下着にネットリとした湿り気を指先が感じ取る。
下着を汚すほどに濡らしていた自分自身が信じられなかった…。
『私…こんなに濡らして…。なんで…どうしてこんなに…!?』
今までの経験値では考えられないことだった。いくら頭で考えても経験の少ない私には明確な答えなど出せるはずはなかった。
『あなた…ごめんなさい…。私…こんなに濡らしちゃって…。』
夫の愛撫でも濡れない身体のはずが、見知らぬ男の人に指示されたままに、まったくの他人に恥ずかしい姿を晒しただけで股間を潤ませてしまった事を詫びるように…。
濡れてしまった事に驚きながらも、割れ目に軽く指が触れただけで身体が跳ね上がるように反応してしまった。
『うそっ…今の何…!?』
思わず腰が引けて力なく椅子に崩れ落ちるように腰を下ろす。
濡らしてしまった事への罰…。
甘んじて受け入れる他無かった…。
下着の中に手を差し込んだまま、割れ目に這わせた指を前後に動かす…。
『はぁ…なにコレ…なんでこんなに…!?』
身体ががくがくの震える。
あまり経験のない私には元々の性欲と言うものが乏しいのだと思い込んでいた為に、欲求不満と言う事すら感じることもなく、もちろん試した事くらいはあったものの、一人で慰める行為などほとんどすることはなかった…。
『こんなに…あっ…こんなに…!?』
あまりの刺激に心と身体がバラバラに反応する。認めたくない心と快楽を貪ろうとする身体…。
『あぁ…うそっ…一人で弄って…あぁ…イッちゃいそう…。こんなに…。こんなに…気持ちいいなんて…。』
しかし私に与えられた罰は、勝手にイク事を許してはくれなかった。
イク寸前で指先の動きを止めて果てるのを阻止する。
『はぁ…はぁ…イッちゃいそう…だった…。』
イキ果てる寸前で動きを止めると、下着に片手を差し込んだまま、反対の手でファスナーを下から上へと引き上げていく…。
ジジ…ジジジ…。
ブースの中にファスナーが滑る音が響き、私の視界にも次第に透けた下着が剥き出しになっていく…。
『凄い…パンティも…ブラも…スケスケで…凄いイヤらしい…。』
ファスナーを下着の上まで引き上げると、目の前のテーブルに両脚を上げ、左右に大きく開いていく…。
『あっ…こんなに…こんなにイヤらしい格好…あぁ…恥ずかしい…。』
言われた通りに股間にスマホを差し込み、下から煽るように写真を撮る。
何度か撮り直すように複数回のシャッター音が鳴り響く…。
『顔は…顔だけは写さないように…。』
股を開き、透けた下着から無毛に見えるほどに薄い陰毛と、割れ目から滴る蜜が下着に染み込み肌に張りつくよう…。
その奥には胸元を左右に開き、ブラに包まれた豊かな乳房と、透ける生地に浮かび上がる大きめな乳輪と尖った乳首が写っている…。
『こんなに…恥ずかしい格好…見せちゃうの…!?たくさんの男の人に…こんなにイヤらしい格好…見せちゃうの…!?』
そう考えるだけで、大股開きの割れ目からは次々と止め処なく蜜が溢れ出してきてしまう…。
『恥ずかしいのに…こんなに恥ずかしいのに…でも…アソコがこんなに…。』
ヒクヒクと蠢いているのが自分でもわかる。何かを求めるように自らの意思を持ったかのように…。
もう自分を止めることはできなかった。
撮った写真を貼り付けてコメントを…。
《私…濡らしちゃってました…。夫に愛撫されてもなかなか濡れないのに…。
知らない男の人に指示されて…知らない男の人に…恥ずかしい格好を見られて…。
それだけで…私…濡らしちゃってました…。
写真は…罰を受けた私の姿です…。》
濡らしてしまったことを報告し、罰を受ける姿の写真をアップすると、夫に対する謝罪の言葉を…。
《あなた…ごめんなさい…。私…あなたの知らないところで…イヤらしい事を…しちゃってるの…。
ネットカフェで…知らない男の人に指示されて…イヤらしい姿を晒して…おまんこ…濡らしちゃった…。
知らない男の人に…イヤらしい目で見つめられて…私の恥ずかし姿…オカズにしてもっちゃうからね…?
おっぱいも…おまんこも…スケスケのブラとパンティから丸見えの写真…たくさんの人に見てもらっちゃうからね…?
あぁ…あなた…ごめんなさい…。私…どんどんイヤらしくなっちゃう…。》
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