【事前、最中問わず打ち合わせながら進めていくのがイメの醍醐味でもあると思っています。
混同することは私も良くあることですので、お気になさらず。
私自身も文字、文章という限られたツールで伝えきるにはまだまだ語彙や文脈に不安があります。
希望やNG同様に、気になったときや疑問に思った際は気軽におっしゃってくださると嬉しいです。】
「ふぅ…。
マスター…いつもすまないね…。
今日もいつものように、ある程度で良いから奥への人の出入りは抑えめにしてもらえると助かる…。」
志保がカフェを訪れる少し前。
自分の名前を告げるようにと指示を出した手前、男は前もって入店していた。
老若男女を問わない客層、人気のカフェ。
昼前の時間帯でも、賑わう店内はいつもの事。
しかし、奥の席へと通された男の周囲のボックス席は「予約席」そう書かれたプレートが立てられ、客はいない。
慣れた口調でマスターに声を掛けると柔らかい笑みを浮かべ会釈を返す。
男が日ごろから利用しているカフェ。
もちろん、周囲の席の予約も男のしたこと。
今回のように、女性との初顔合わせに使用している場所だった。
「まもなく…、か…。」
手元のスマホで時間を確認すれば約束の10分前。
人間性という物はこういうところにも現れるのだろうか…。
約束の時間少し手前で、声を掛けられる。
数日前に確認した服装…その表情、明らかにラインで連絡を取り合った、高木志保の姿がそこにあった。
「こんにちは…。遠いところまでよく着ていただきました…朝倉です。
どうぞよろしく。」
ゆっくりと立ち上がって会釈と共に軽い自己紹介。
すっと対面の座席を指しながら掛けるように促す。
4人掛けのボックス席。
背もたれは少し高く、真横から見ればもちろん二人の様子こそ見えるが昨今のプライバシー問題を考慮してか、背面の席に会話の声が聞こえないような配慮が施されている。
「改めまして…、朝倉雄介です。」
短く切りそろえた黒髪。
濃紺のジャケットを着こなした、中肉中背よりもやや引き締まった体つき。
タイトなジャケットには、うっすらと腕の筋肉のラインが浮き上がって見える。
とはいえ、若くは見えない。
若くはない…と言った志保から見て、お世辞にも年下には見えない。
酸いも甘いも知ったような、柔らかい笑みの浮かべるその先にどこか隙のない冷ややかなものを感じさせるような表情で。
「あれだけの動画を送っていただいても…、半分は、来ないんじゃないか…って思っていたんですよ…。
お会いできて嬉しいです。
コーヒーで…かまいませんか?」
ゆっくりと頷く志保の反応を見て店員を呼ぶ男。
そして、待っていたかのように数分を待たず湯気の立つコーヒーが運ばれてくる。
「ごゆっくり…。」
一言だけ告げると足早にその場を去る店員。
「よく使う、店でしてね…。
マスターとも顔馴染なんですよ。
あのサイトは良くご覧に…?」
まるで世間話でもするかのように、本題へと入っていく男。
賑わう店内の一角だけがまるで別世界のように、少し澱んで、艶やかな空気を醸し出しながら。
【背景、ありがとうございます。
とても素敵で素晴らしいと感じています。
ご提案頂ける物は、行為や背景問わず積極的に採用して盛り込んでいきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
癖と言いますか、話のテンポが遅くなりがちですので志保さんの方でも、煩わしければ時間を進めていただいてもかまいませんので、先にお伝えしておきますね。】
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