スカートを捲り上げた姿を写真に撮り、女性とは言っても知り合いに送るなんて…。
きっと酔のせいだと思いながらも、頭の中にはあの上司にスカートを捲りあげられる妄想を繰り広げてしまった私は、写真を撮り終わってもそのスカートを戻すことはなく、捲り上げたままメールを続けていた。
《久美子の下着はエロいよ…。そんな下着はいてるなんて思わなかった…。
その下着なら…外に干したら盗まれるんじゃない?》
相手を持ち上げつつも、私だって…と言う対抗意識は更に膨れ上がってきてしまう。
《そう…この下着をね…?スカートの上から…撫でられちゃうのよ…。
もう…ヘコむよね…。
よりによって脂ぎったオジサン上司にだからね…。》
言葉では嫌悪をあらわにしてみても、頭の中には目に映るような姿をさせられている自分の姿を思い浮かべ…。
《久美子…そんな格好で飲んだりするんだ…。私は…しないかな…。
もちろん旦那なんかにそんな格好は見られたくないし…。
うん…スケスケ…。女の私が見てもドキドキしちゃうよ…。
黒とかピンク…?持ってはいるけど…若い頃に買ったやつね?
今は履くことないなぁ…。》
「久美子も…不満が溜まってるんだ…。
旦那さんに相手にされなくて…職場でも地味だと思われて…。
私はセクハラされるだけマシなのかな…。」
知り合いから誰からも相手にされない寂しさを感じ取ると、私の方がまだ…そんなふうに思ってしまう。
《久美子も?うちもしてくれないよ?
帰りはいつも日付が変わってからだし…疲れてるって言ってすぐに寝ちゃうから…。
だからって…あの上司に触られるのはね…。》
メールの内容は正気の時であれば欲求不満を表したものだと言うことはすぐに分かる。飲んでなければこんな話はしなかっただろう。
「やっぱりどこの家も一緒なんだ…。40にもなると…旦那は女として見てくれないのよね…。」
寂しさを表したようにため息混じりに呟く。
と同時に俯いた私の視線に下着が剥き出しのままの姿が映り、頭の中には再び…あの上司が…。
《あんまり旦那がかまってくれないからさ…。実はね…今…。》
言いづらそうにそこまでのメールを送ると、深く呼吸をしてから続きのメールを…
《スカート捲った写真を送ったじゃない?今ね…まだそのままの格好なの…。
その格好を見てたらね…あの上司にスカート捲られて…こんな格好にされちゃったら…って思っちゃった…。
最悪なのに…そんな事は嫌なのに…。
旦那に見向きもされないから…せめてセクハラでも女として見られてるのかな…?とか思っちゃった…。》
ストレスの原因は、きっとそこにあったに違いない。
それに気づかないまま、今の心境を告白してしまう…。
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