トランスジェンダー。
女の身体を持ちながらも、自身は男である、男でありたいと考えている少女。
それがストレスになっているという程ではないにしても、望む気持ちはやはり小さくはないといった感じがひしひしと伝わってくる。
とはいえ、本当に女として振る舞うことが嫌ならスカートなんてとてもじゃないが履きたくないと思うはず。
どこか他人事のように、らしい、なんて言葉で説明はしないはずだ。
違和感、程度で落ち着いていることが幸いと言うべきか。
むしろ最も都合の良い状態なのかもしれない。
完全に自分を男だと宣っていれば、今履いているのはスラックスだっただろうし、確認してみよう、みたいな中途半端な物言いで声を掛けるような男に、取り付く島もなかっただろうと思う。
「なんだろうね…。私が教えるんじゃなくて…、有砂ちゃんが色々知ったり、気づく機会を作ったり手伝うって感じだと思っているよ。
お父さんや智樹君は、まだまだ君を女の子として見てる。
だから、いいよって言っても、スカートはめくらないし、下着が見えている事にも注意されてしまうんだと思うんだよ。
有砂ちゃんの想像通り、二人とも教えてくれないと思う、有砂ちゃんが知りたいって思ってることはさ。」
基本的に、有砂の言葉を否定することはなく、同調、賛同。
しかし時折、ただただ賛同するだけではなく、有砂に寄り添ったような言葉を意識して口にする。
今でこそ違和感なく、半ば言いなりのような状態で言われることに応えてくれているが、
どこかのタイミングで疑問に思うことがあるかもしれない、ただただ邪な性欲を向けられていると言う事に気づくことがあるかもしれない。
そうなる前に自分は味方なのだと、植え付け、摺りこませることで、そうなるリスク、そうなってしまった時のリスクを限りなくゼロに近づけておきたい、そんな風に考えていた。
「だから、新しい有砂ちゃん…というより、本当の有砂ちゃんスタートって感じなのかもしれないね。」
変わっていくのではなく、あるべき姿に戻っていく。
男にとって都合の良い促しを、本来の自分の姿に回帰させる、と言い換え、誤認させることもまた、都合の良い存在へと少女を作り替えていく為の誘導なのかもしれない。
「男を知る…、と同時に、有砂ちゃん自身の事ももっと知っていくことで、本当の自分に近づくんじゃないかな。
男は何に興奮するんだろう…、何を悦ぶんだろう…。
じゃあ、有砂ちゃん自身はどうなんだろう。
何を恥ずかしいと感じて…何に気持ちいいって感じるのか…。
あ、これ恥ずかしいかも…、これ好きかも、気持ちいいかも…って。
これ興奮するよ…って、私に正直に教えてくれることで…、有砂ちゃんがもっとよくわかるじゃない。
男として生きるなら…、
男の興奮、喜びを知って、理解して…受け入れて馴染ませないと…、また違和感、になっちゃうしね…。」
巧み。
一見、男として生きていく上での協力を申し出ているかのようで、どんどん恥ずかしい行為を促そうというしていることを、堂々と言葉にしていく。
これを受け入れてしまえば、それどころか有難いと思ってしまえば、もう有砂は男の手の中にいるようなもの。
羞恥プレイ、指示は全て自分の為だと認識してしまっているのだから。
「あぁ…確かに大変だな…。」
尻の穴…、そんな、女の子の口から到底聞くこともないワードが飛び出ればまた胸も熱くなるという物。
しかし、そのまま気分よく話を続ける有砂に割って入ることなく、話しを聞きながら、聞かれたことに返答していく選択をする。
「基本的には、もどかしい思いをしながら我慢…しかないよね。
理解されにくい事ではあるからね…。
ちょっと…、有砂ちゃんと似てるかもね…?
本当はこうしたい…こうありたいってのがあるけど…、周囲はあんまりそれをわかってくれない。
理解される事じゃないから…ね。
だからもし、男の興奮を知りたい…、男の悦びを知りたい、みたいな子がいたら…。
きっと仲良くなれるんじゃないかなって…、よく考えてるんだ…。
誰にも言えないことを、言える。
あんまり理解されないことを理解してもらえることって…やっぱ嬉しいじゃない…?」
まるで自分と有砂をさも同じタイプであるかのように。
相容れることのない、誰に理解される分けのない、ただただ歪んだ性癖を。
生まれついた時から疑問を持って、それを抱えながら生きている少女と。
卑劣、姑息…、しかし巧みな言葉を使ってそう感じない表現、暗に少女を、有砂を必要としているかのように。
【内容によって…ですね。
手探りではありますが、その昂る瞬間。
それを理解しながら、進めていきたいところです。
煮え切らないラインを右往左往し続けることにあまり意味はありませんから。
インターバルを挟むことはあっても、ベースはジワリと下着を濡らすような興奮を、基本的には感じていただきながら続けてもらいたいのが本音ですので。
食い込みが好き…と言いますか、こちらの指示の先にある変化として楽しんでいるという感じですね。
分かりづらいかもしれませんが、興奮してきた、感じてきたから濡れてきた、
というのと同じような感覚です。
こちらのアプローチによって生まれた変化、だからそこを大切にしたいという意味合いが大きいですね。
もちろん、食い込んでいる下着は魅力的ですが、そこにずっとこだわっているわけではないですね。
食い込んで、刺激が強くなっていく変化、や、食い込んだことによって本来は見えていなかったものが見え隠れする、といった発展先も見えるからという感じでしょうか。
ズレた下着を直す仕草や、それこそ、いつでも食い込ませてあげるから一度直しても良いかな?みたいな演出、描写、展開も一向にかまわないと思っていますし、食い込みへのフォーカスを一旦解除でももちろん構いません。】
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