それでは始めさせていただきますね
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問診票の記入を終えて防音された扉を開けると、いきなり「お゛ぉっ♡イグぅ♡ずっとイッてるのぉ♡早く治してっ♡おかしくなるっ♡」「イキたい♡イキたいイキたいイキたいイキたいぃ♡イキたいのにっ♡私もイカせでぇ♡」「フゥーッ♡フゥーッ♡あ゛っ……やっぱりだめっ♡またイクッ♡」と、媚薬や淫紋に悩まされる退魔巫女達の艶かしい喘ぎ声が絶えず待合室に響き渡り、彩芽の過去の記憶を刺激する。
主治医が仕掛けた催淫の香炉の効果も相まって、護符で封じてるはずの淫欲すら掻き立ててしまう淫靡な空間に放り込まれ、気を紛らわせようと、事前に渡された退魔巫女の手記に逃げるが、その内容も彩芽の脳に刻まれた記憶を呼び覚ますのには充分な内容。
さらには、手記に軽度の幻術が施されており、読んでいる内により鮮明な光景が目に浮かんでしまうようになっていて、読んでいるだけで脳にはその快感を思い浮かべるよう仕掛けており……
『いきなり視界が真っ暗になり、頭から触手生物に呑み込まれた事をすぐには理解できませんでした……ただ、身体中を媚毒に浸されてからは……絶頂なんてもはや前戯で……そこから無尽蔵の女の悦びが掘り起こされ、本物の性の快感に心まで満たされるんです……自分が誰かすら分からなくなるくらいの快楽で打ちのめされて、悦びの声を上げるだけの牝になってました。あんな快感を知ったら、女の身体なんてもう……』
鮮明に、想像を掻き立てるような内容に時間を忘れるように没頭しており、いつの間にか最後の一人になって……
「東條さん、東條 彩芽さん。診察室にお越しください」
と、診察室に呼ばれる。
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