「ヒロちゃんと二人きりだから大丈夫」
恵美子さんは、わざとスカートを摘みパタパタと広げた。
宏和は、しゃがみ込み解けていないスニカーの靴紐を何度も結び直した。
間近で見る反射は、鮮明に目に映る
(あれ?母さん…何か…シミてる?)
宏和は、ストッキングに小さな伝線に気づく。
お化け屋敷でどさくさ紛れで触ったブラウス越しの柔らかい胸の感触。
宏和の欲望も…。
鏡の部屋を出ると遊園地のキャラクターが寄って来た。
オーバーアクションで恵美子さんと戯れる
「ヒロちゃん、行こう」
恵美子さんは宏和の手を引っ張り
「あのキャラクター、お尻とか触ってくるの…」
宏和を気持ちを高鳴らせる。
記念にと園内のプリクラへ。
中に入ると照明が明るくなった。
カーテンを閉めて撮影機能を解釈する。
「色々なモードがあるんだね」
変顔、美男女、動物など。
二人は何枚も写真を撮って笑う。
宏和はどさくさ紛れで恵美子さんの頬にキスをする。
「恵美…」
突然、名前を呼び宏和の顔を見ると唇を重ねた。
シヤッター音のパシャ♪
写真が出来上がると重なり合った二人の唇に『最強カップル』の文字が焼かれていた。
館内に閉館を告げる音楽が流れる。
二人は観覧車へ向かう。
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