私の勤務する交番は駅近の商店街にあり、人通りの多い場所。
常時、二人体制で勤務していた。
男性警官一人と、女性警官一人丸一日勤務して翌日は非番となる。
男性警官は年長者が多く、まだ経験の浅い私の教育係も兼ねていた。
同じ様なシフトに三組人員が振り分けられていた。
私のバディは定年を今年に控えた人で、真面目な人だった。
男性警官「じゃあ、巡回行こうか?」
ちさと「はい!」
二人でパトロールに出発した。
昨今、通り魔や闇バイトなど、物騒な時代だけどここはそんな物騒な
事件とは無縁の平和な街だった。
商店街のパトロールから、住宅街のパトロールに・・・
徐々に人影もまばらになり・・・。
男性警官「ちさとちゃん、じゃあ一件ずつパトロール票を配ろうか?」
ちさと「了解、私はこちらから始めます」
いつもの様に住宅街の路地に入り、二手に別れた。
一軒づつに、パトロールした事を告げるメモを配って行くのだ。
しかし、私には少し違和感が有った、交番にいる時から感じていた視線。
交番を出ても、距離を置いて着いてくる・・・。
その視線は、人気の無い住宅街に入って、一人になると接近して来た・・・。
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