…ウ~…ン…
間もなく…○○駅です…
○○高校へは…ここでお降りください…
ガッ! ブーン…
タッタッタッ…
貴方は少女の両足の間にある鞄を回収し、一足先に降りて行った。
(…今日は…なんか大胆だったな… あんなに鞄を中に入れて…)
…ウーッ…
続いて…何分発…○○行が…
タッタッタッ…
(これで五回目かな… どうして私を選ぶんだろう… ん?)
電車を降り、改札を通った凜は寒気に思わず両手をブレザーのポケットへ入れる。
右手に何やら違和感を感じる。
異物?
取り出してみると小さな紙切れだった。
(ゴミか。捨てるの忘れてたかな… !?)
「え…」
紙に書かれた文字。
それを見た凜は思わず何かを悟る。
(もしかして…さっきのおじさん?…
ID? 全部?…)
カアッ…
凜の顔は瞬く間に赤くなる。
何か得体のしれない感覚が体中を駆け巡ったのだ。
「やっぱり…そうだったんだ…」
その紙切れは自身のそれまでの想像を確かにしたもの。
そう、これまではあくまで想像。少女本意のもの。
しかし、その紙切れは一気に現実に仕立て上げた…
感じた事のない羞恥心… いや、高揚感ともいうべきものだろうか…
駅を降りた少女は火照った体で学校までの道のりを目指す…
五回目の逢瀬は想像を超えた展開となった。
果たして少女は、どんな選択を取るのだろうか?
普通なら、奇妙な紙切れは捨て、学生生活に戻るのだろう…
【そういう訳ではありませんが、こちらのタイミングにも依るといった感じです。
ただ、赤木さんに上手く煽られればより頻度も上がるのかもしれません。】
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