ガチャ…
「…あ!こ、こんにちは!(笑)…来てたんですね。今日も勉強ですか?頑張ってくださいw」
リビングへ入った優衣はやや緊張気味に二人へ挨拶をする。年上男性が兄含め三人もいると流石に動揺してしまうのだろう。しかしそれは慣れた光景でもあり、優衣は拒否反応は示さずに冷蔵庫があるキッチンへ歩いていった。
フッ…
ワンピース…
膝をはっきりと出した膝上丈のグレー色。長袖タイプでカジュアルな雰囲気のあるおしゃれな服装。
生足‥
ワンピースの裾をフワリと靡かせ、すらりと伸びた細長い膝下が軽快に動く様子が二人の目に入る‥
「優衣、俺達そろそろ終盤だし邪魔にならないからいてもいいぞ?」
「ほんと?じゃあそうする(笑)慎太郎さんと哲人さんもいいですか?」
兄が気を利かせた様に優衣を催促し、三人の中に介入させる。副島家での会合はこんな流れが少なくなかった。高校生の優衣も人懐こい性格から人見知りを起こす事なく、年上男性の輪の中へ入り楽しんでいた。釘を刺してきたとはいえ、流石に気を許した二人。他の男と比べ、実際の警戒度はひくいのかもしれない。
。。。
「卒論ってどんな感じなんですかぁ?
…へぇ~凄い!大変そう!でもみんなでやるの楽しそうですねw 私も慎太郎さん達の大学受けようかなぁ?」
三人の課題は終わり、優衣を含めた四人で寛ぎ始めた。優衣は大学の話に興味津々で二人に質問責めをしている。
兄は、そんないつもの光景の優衣を落ち着いた様子で見ている。目を見張る男も、このシチュエーションはまだ安心出来るものなのだろう。
「ねえお兄ちゃん、昨日買ってきた紅茶、二人に飲んでもらった? え?まだなの?飲んでもらおうよ!せっかくだし。」
「ああ、忘れてた。新しい紅茶手に入ってさ、二人にも出そうと思ってたんだ。
優衣、悪いが作ってくれるか?」
「うん、いいよ!
すいません、ちょっと待っててくださいね?お湯からだからちょっと時間かかっちゃうかもだけど…」
「まぁ出来るまでのんびりしててくれ。ソファーやテレビ使ってくれていいから。寛いでくれ。」
。。
「…ポットにお湯沸かして…コップにティーパックいれて…沸くまで待って… おいしそうw」
二人に賄うのが楽しいのか、優衣はにこやかに呟きながらキッチンへ立っている。
カウンターキッチンで兄らがいるリビングは見渡せるようにわかる造りだった。
【ありがとうございます。よろしくお願いします。
人物像も何故かイメージに近く驚きました。悶々としたものを秘めていそうというか。】
※元投稿はこちら >>