夫に促されてついにコメントをあげてしまった。
それまで少しだけ消沈していたサイトが、待ってましたと言わんばかりに再び盛り上がりを見せ、数々のコメントが上がる。
「おばさんじゃない…?40とか50前…?」
「若すぎると…30前後が一番…?」
一つ一つのコメントをゆっくりと心の中で呟くように読み上げ、初めての経験の中での常識というようなものを教え込まれるかのようにコメントを消化していく。
「脱ぐ気満々って…。」
変態呼ばわりしながらも私の羞恥心を煽るようなコメントも私の中に吸収し、この世界の常識のようなものを少しずつ知っていくような感覚。
そんな中でも私の気を引くように目がとまるコメントが紛れ込んでいた。
他の人達とは明らかに違う感性を持っていると思えるようなコメント。
IPを確認すれば、やはり先ほどの優しそうと感じたあの人からだった。
「どうしよう…人妻って言ったから…みんな旦那とかご主人とかって…。
まさか夫からお願いされてなんて言えないし…。」
小さく呟いた言葉が自分自身の耳に届く。
心の声を聞いたような感覚。
「そうよ…。今日は…今日だけは…大輔さんの為にここに来たの…。
大輔さんが喜ぶように…頑張らないと…。」
夫のことを持ち出されて、改めて夫から説得された経緯や懇願する夫の姿が脳裏に浮かぶ。
そして夫に尋ねる事はせずにキーボードに手を置くとコメントを打ち始める。
《スタイル…良くはないですよ…?モテるとか…全然ないし…。
夫は出張が多くてあまり相手をしてもらえてなくて…。
露出ってどうなのかな?って思って初めて来てみました。
今日の服も…下着も…自分で準備しました。そんな服を持っていることを…夫も知りません。それに私が今日露出することも…。》
一つコメントを挙げると、言い忘れた事を思い出したように再びキーボードに手を置く…ものの、その手を離し胸元のジッパーを少し下げて胸の谷間が少し見えるくらいまでおろして…。
《こんなにたくさんの方に注目されているなんて…驚きながらもドキドキしてます。
夫に内緒で露出しようとしてるなんて…悪い妻ですよね…?
でも…言われた通り…胸元のジッパー少し下げて…胸の谷間が少し見えた状態でコメントしてます…。》
何故か素直に従ってしまう程の魅力のあるコメント。
そのコメントに従い、少しずつジッパーを下げながらコメントしてしまった。
『どうしてかな…?この人のコメントには不思議と安心する…。
この人が言うなら…言われた通りにしてもいいかも…。』
そんな感覚に囚われながら、自らコンタクトを取るようにコメントを…。
《上からジッパーを下げましたけど…下からもジッパーを上げた方がいいですか?
少し上げただけでも…パンティが…見えちゃいそうですけど…。》
夫を楽しませる為に…その一心だったはずなのに、何故かコメントをくれるあの人にも楽しんで欲しいと思ってしまい、普段は口にしないパンなどと言う言葉を使ってしまう。
『あなた…これでいいの…?これで喜んでくれてる…?もっと…?もっと楽しみたい…?』
夫への気持ちをあえてメールで送ることはせず、サイトに上がるコメントを食い入るように目で追い始める。
【すみません、お手数をおかけして…。
置きでも大丈夫ですが、不定期になってしまうのでよろしいでしょうか?
そうですね。私に接触してくる男性に関しても紳士的な態度の方が好みですね。
サイトでは夫は知らないことにしておいて、ブース外でのプレイに移った時に大輔さんが男性と接触して状況を理解してもらうとかでも構いませんし…。】
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