何が彼女のスイッチを入れたのだろうか…。
当初、男からネットカフェにやってくるまでの敬意を聞いていた青年は少し考えていた。
貞淑…とまではいわないが、何かにつけて赤面し、行為も未だに覚束ないこともある、そう聞いていた。
男は見抜いていたのだろうか…、自分の愛した女がもっと乱れることを望んでいたと。
艶やかな表情…漏れる喘ぎ…止まらない指先の蠢き。
「恥ずかしいですね…奥さん…。
そんなに濡らして…。気持ちいいんですか…?恥ずかしいのが気持ちいいんですか…?
ほら…教えてください…。
もっと僕の指を…根元まで舐めてもらわないと…言っちゃいそうだな…。
うっかりご主人のいる部屋に間違えて入っちゃったり…。
しちゃいそうだな…。」
元来真面目な性格の美優の心を弄ぶように、意地の悪い発言が続く。
ぬるっとした唾液を纏った指先は、執拗に美優の唇を撫でまわす。
根本まで…そう告げる頃には、指は人差し指だけでなく、中指を密着させて2本分の太さに。
その指の腹で、少しずつ露出する美優の舌先をなぞり、擦り、その感触を楽しむように弄ぶ。
「ほら…約束の為…。
旦那さんに内緒で気持ちよくなるため、ですよねぇ…?
ほら…守りますよ…ちゃんと…ちゃんと…。
約束通り…ちゃんと恥ずかしくて…えっちなこと…してあげますよ…?」
約束が何かぼやけてしまいそうな姑息な口頭でのやり取り。
夫に秘密にする…これが約束のはずだ。
しかし、青年の口ぶりは約束は恥ずかしくて気持ちいいことをしてあげる、のように聞こえてしまう。
いずれも美優の望むことであれば、もはやどっちが約束でも良いのかもしれないが、
確実に青年の都合の良い流れが生まれ始めているのは明らかだった。
「可愛いな…奥さん…。
そのえっちなシミの奥に…何があるんですか…?
どうしてそんなに大きくてえっちなシミができちゃったの…?
いっつも…そうやって、なぞって…おなにーしてるの…?
ねぇ…奥さんの事、もっと教えて…?
名前はなんていうの…?
何歳なの…?
全部教えてよ…。ねぇ…奥さん…。」
半開きの口内に、ゆっくりと2本の指がそろって入っていく。
舌先をなぞり、腹を擦り、口内を犯すように、歯先を撫で、歯茎を擦り、文字通り自由に這いまわる指先。
「口の中…気持ちいい…?
気持ちいいなら…気持ちいいって言ってね…。
膝を開いて…?えっちなシミが大きくなっていくところ…もっと見せて…?」
言葉が徐々に崩れていく。
強制ではない、促し…求められているだけ。
「えっちなシミは…エッチなお汁は…どこから流れてるの…?
旦那さんに内緒で恥ずかしいことが大好きな奥さん…。
もっと遊んでほしいよね…?」
口内を犯す指先の動き、男性器を模したようなその動きは口淫を連想させるに難しくない。
隣の部屋で夫がいる。
全てのやり取りを聞かれているなど知らず。
青年の行為に拍車がかかっていく。
【嬉しいです…。
いつか、逆のことにもなると嬉しいですね…。
念願…というやつでしょうか。】
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