「なんだか…最初よりもコメントが増えた気がする…。」
私の目に映るサイトのコメントが、明らかに最初よりもレスポンスがよくなり、数も増えているように思えた。
「そんなに注目されてるのかな…。」
見知らぬ男性とは言っても、場違いだと感じていた私にとって注目されている事は決して拒絶するものではなくなっていた。
「でも…この人達の言葉は…。」
煽る言葉に紛れて蔑むような言葉達には、少なからず眉をひそめてしまう感情も存在した。
そんな言葉達とは裏腹に、私の気分を持ち上げようと煽る言葉や、例の優しく柔らかな言葉には素直に嬉しく思えた。
『えっ…!?音が…?ジッパー下ろす音…隣に…!?』
迷わず隣と隔てる壁を見つめ、その向こう側の夫の事を思い浮かべたものの、その先の言葉を思えば、夫が居る隣とは反対の隣のブースが気になってしまう…。
『こっちは大輔さんだけど…反対側のこっちは…。』
壁の向こう側に居る人物はどんな人なんだろう…。
もしこのサイトを偶然にでも目撃した人だったら…。
『もし…隣の人が…このサイトを見てたら…。えっ…!?えっ…!?撫でられちゃう…!?
もっとジッパー上げられちゃう…!?』
その言葉を何度も読み返し、頭の中には最悪の状態が思い浮かんでしまう。
下煮をチラつかせている変態だと思われて、下着の上から撫でられたり…ジッパーを更に上げられたり…もしかしたら上から下げられたり…。
脳内に浮かぶ自分の姿。見知らぬ他人から辱められる姿に浮かぶと、何故か昂りが増したように鼓動が高鳴るのを感じた。
『ウソよ…露出だけのはずなんだから…。大輔さんだって…そんな事は望んでなんか…。』
あくまでも夫の為に露出させられるだけ。
サイトの指示に従って露出するだけだと思っている私は、その意思に反してそれ以上を望んでしまっているのだろうか…。
《もう…戻せないんですね…。
パンティも見えちゃってるし…ブラをチラッと見せる為に…谷間はザックリと…。
ジッパーの音…隣に聞こえちゃったかな…?
もしこのサイト見てる人だったら…。
撫でられちゃったり…ジッパー上げられちゃったり…するのかな…?》
そんなコメントを打ちながらも、頭の中には隣の男性に悪戯される姿を消すことができなくなっていた。
再び立ち上がるときには、わざと椅子の音を響かせるように立ち上がり、ギリギリ…チラッと見えるだけだったジッパーをもう少し上下とも動かし…。
《隣の人に…ジッパー動かす事が聞かれたかもなん…言われちゃって…。
悪戯されちゃうかもって…言われちゃって…頭の中…真っ白になって…。
あと少し…ジッパー上げちゃいました…。
チラッと…じゃないかも…。
胸元も…少し下げて…左右に開いちゃったから…。》
もう元には戻せないとわかっていながら、更にジッパーを動かしてしまった私。
『こんな格好じゃ…ホントに変態だと思われちゃうよ…。』
【お待たせしてしまうこともあると思いますが、気長にお待ちいただければと思います。】
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