「治るん…ですか…。本当に…?」
社交辞令…。
恥ずかしい告白…、治療行為のためとはいえ、若い女性に話すような内容ではなかった。
マニュアルか…。
ひとしきり聞き入れた後、感謝を告げられる。
羞恥心などよりも、心身の疲労の蓄積でそんな言葉に心が満たされるわけもなく、男の心に届いたのはもっと後。
回復が望める…、その言葉を聞いた時だった。
原因や労い…、その他いろいろ話してはくれたが、やはりそこしか入ってこない。
結果治るのか、治らないのか、その一点だけ。
治らなければ辱めを受けて終わるだけなのと大差がないからだ。
しかし…。
治療方法。施術内容の確認が始まれば否が応でも動揺が現れる。
「フェラ…チオ…。」
年頃の女が口にするような言葉ではない。
しかし、良くも悪くも業務的に、淡々と話される状況が、ただただそれは医療行為なのだと言う事を感じさせる。
「状態…というのがわかりませんが…。
治らないと意味がありません…、治すために必要なことは全て…お願いいたします。」
口内射精…。
本来なら、興奮の一つも感じるところだろう…。
しかし、状況は状況だ。
「俺だってっ!できるなら口の中にっ!出したい…ですよ…。
それができるなら、こんなところへきてやしない…。」
きゅっと強く握られる拳。
素直に、性欲を向けることすらできないもどかしさが、男の精神に負担をかけていた。
「射精…させてくださいよ…。
出来るんですよね…?射精…また…出せるんですよね…?
話はその時でいいですか…。」
頑なになってしまってネガティブな感覚。
思わず大きな声になってしまったことを深く頭を下げた。
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