僕の言葉に景子の表情は曇ったが、いやらしい目で見られる事への期待感か、それとも好奇心から来る怖いもの見たさなのか、彼女の口元が緩んだ様な気がした
翌日からの観客は予想通りの大入りとなる…ローターによる“演技指導”が功を奏したのか連日観客動員数を塗り替えてゆくのだが
日を追うごとに子供達の姿は減り、圭介の様なキモい連中が会場を埋め尽くしてゆく
運営の方針からビデオや写真による撮影は禁止となっているので、客の顔ぶれは次第に固定されリピーターの誰もが景子の“艶技”を観る為に通っている様だった
圭介
「景子ちゃん、凄い人気だな…スタッフさんも言ってたよ。こんなにお客さんが入ったのって今までに無いってさ」
景子に伝えた後、僕も客席を見に行ったのだが、その客層からか会場内は異様な雰囲気に包まれている
誰もがいやらしい笑みを浮かべ、戦隊ショーが始まるのを今か今かと待っていた
量産型圭介A
『なんかあの戦隊ピンクに誘われてる気がしてさ今日も来ちゃったよ』
モブ男A
『あ~、分かる分かる。絶対に俺達の事を挑発してるよね』
量産型圭介B
『だよな、俺も戦闘員でいいからあの中に交じって戦隊ピンク襲いて~…』
僕につられステージの影から客席を伺いに来ていた景子…客席からの異様な雰囲気や観客の会話に顔が引きつっている
だが瞳の奥には怪しい光が見て取れる…いやらしく見られる事へ期待でもしているのだろうか?
そんな彼女に僕は戦闘員として接した
戦闘員圭介
『客席を見て何を想像していたんだ?…光栄だろう?今日もお前の“痴態”を見る為に仲間達が来てくれたんだからな』
景子の後ろに立ち耳元でそっと囁く
戦闘員圭介
『みんな期待しているぞ、お前が艶めかしく身悶える様を…今日も存分に視姦して貰うがいい』
僕の言葉に観客の視線を意識し始めたのか、彼女の息は少しずつ上がり瞳の中の淫靡な輝きは徐々に増している様だ
そんな彼女の態度を見ていると、捕らえたヒロインを淫らな興行へと出演させる奴隷商人の様な気分になってくる
戦闘員圭介
『そろそろ時間だ、今日もその身体で頑張って稼いでこいよ』
まるで本当の奴隷商人のように言い放つと荒っぽくマスクを手渡す
奴隷として扱われるヒロインを相手している様で、僕は嗜虐心を大いに掻き立てられていた
圭介
(景子ちゃんの悔しそうな雰囲気…なんだか本当に景子ちゃんのご主人様になった気分だ)
もはや彼女の中のヒロイン象は王道を大きく外れ、僕の手によって淫らな敗北ヒロインへと作り替えられている様だった
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