― 次の日 ―
僕は素知らぬ顔で同好会へと顔を出す
今日は入部の挨拶とあって2人の幽霊部員も姿を現した。景子から2人へ軽く僕の紹介をして貰ったのだが目を合わせるどころか姿さえ見ようともしない
昨日の事を怒ってる?それとも写真の事でビビってるのか?
…いや、僕色に染められた事が恥ずかしくて顔さえ見れないのかも
自分に都合の良い想像をしながら淡々と時間は過ぎていった
部内での僕の配役は悪役…戦隊ヒーローは人数不足だが3人でなんとかやっていたらしい
その内の1人は本当に高校生か?と思ってしまう程いやらしい身体をしてる女子…彼女は何となく納得できるが
ヒョロガリのモブ男子がヒーロー役って言うのは納得出来ない
でも…贅肉まみれのヒーローなんて見てくれも悪いし当然かな
それにヒロインを襲える怪人役になれるんだし、上々の配役と言ったところか
それから今後の活動内容(主に僕の)が部長である景子から告げられた
まずは各運動部を回って身体を鍛えてこいとの事…
入部の条件で彼女から言われていた事だったが、昨日の事を根に持っているのか やる前からオーバーワークだと分かる内容だった(死ぬかと思った…)
たった1人で3人を相手しないといけない為、誰よりも体力が無いといけないのだろうけど…
景子から出されたメニューをなんとか乗り切った僕の身体は、贅肉も落ち相撲取りの様な巨体の筋肉質へと変貌を遂げる
3人相手の組手もこなせる様になり、景子と2人での組手も動きに難なく着いて行ける…場合によっては彼女を圧倒する事も出来るようになった
これなら力尽くで組み伏せる事も出来るかも…2人で組手をしながらそんな事を思っていた
相変わらず嫌悪感は残っているものの時間が経つにつれて景子の怒りも収まって来たのか、2カ月程すると普通に話せるくらいには関係は戻っていた
そんなこんなで1学期があっという間に過ぎ去る
目前に控えた夏休み、入部前に考えていたバイトの話を景子にすると一緒にやろうと彼女の方から誘ってきた
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