景子
「あーあ、私の代で廃部かなあ・・・」
旧校舎に向かって歩く私・・・。
今日も何人来るかわからない部員と、新入生の勧誘をした帰り
途中で他の部員たちは帰宅して、私だけで部室に向かっていた。
顧問の先生から、これ以上部員が集まらなければ廃部だと言われ
意気消沈している。
細々と同好会で運営して来たが、歴史は古い・・・。
だけど、最近アニオタばかりで、ヒーロー同好会の趣旨から外れている。
私はヒーローが好きで、ヒロインに憧れている。
最近の入部希望者はアニオタが多く、活動内容を説明すると入部してくれない
無理強いすることも出来ず、こんな状態に陥っていた。
ボロボロの部室・・・でも、私にとってはヒーローモノの
DVDや、グッズに囲まれて幸せな場所なのだ。
楽園を怪人に蹂躙させたく無い、まるでヒロインになったつもり・・・。
そんな事を考えながら、部室に行くとドアが開いている。
景子
(あれ?ちゃんと閉めたのに?・・・)
人気の無い旧校舎の一室、私は恐る恐る奥へと進む・・・。
景子
「だ、誰?・・・け、圭介くん?・・・ここで何してるの?
ここはヒーロー同好会の部室だよ・・・ってまさか入部希望者?。
私、ヒーロー同好会の部長なんだ・・・。
部員が集まらなくて困ってるのよ・・・ねえ、入ってくれないかなあ?」
私は圭介くんの下心など、気にもせずに部員補充の事ばかり考えて
一方的に捲し立てた。
容姿や下心なんか気にしてられなかったのが本音であった。
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