圭介くん
「戦隊ヒロインでは無く“坂本景子”自身が襲われることを望んでいるんじゃないの?」
圭介くんの囁きに対し、私は否定も肯定も出来ない・・・。
虚ろな瞳でボーっと鏡を見つめて、被虐の悦にどっぷりと浸かっている。
決して正気では無い・・・無意識なはずなのに思い通りにならない、まるで必死に抗っている
本物のヒロインの様に・・・。
圭介くん
「景子ちゃん、子供の頃を思い出してみなよ・・・一緒に戦隊ゴッコで遊んでいたよね?」
続けて、あの時もそうだった、仲間が助けに来ても圭介くんが蹴散らし、みんなの前で縛り上げられて
凄く興奮してたと嘯かれた・・・その上・・・
圭介くん
「怪人や戦闘員に立ち向かって何度でも犯される・・・そんなヒロインに憧れていたよね?」
圭介くんは楽しく遊んでいた子供の頃の思い出に嘘を織り交ぜ、少しずつ記憶を改竄してゆく・・・
悪役の圭介くんがコテンパンにやられる事は無く、捕まった私が助け出されるストーリーも存在しない・・・。
偽りの記憶を刻み込んでいった。
更に縛られて恍惚とした表情を浮かべていた、あの時の事は強調して話を進める
淫らな行為を望んでいるのだと、圭介くんの創った嘘を私の深層心理に刻む。
圭介くん
「大きくなったら悪の手先になって私に酷い事してねって、私も正義のヒロインに
なるからって言ってたじゃん・・・よく思い出してよ」
自分がこうなる事を望んでいたと刷り込む・・・・。
圭介くん
「本当にされたかった事、僕がしてあげるからさ・・・ほら、声に出して言ってみて?」
猿轡を外され、後から優しく囁いて私の答えを待っている。
景子
「わ、私・・・そ、そうだ・・・私、その為にヒロインになったんだ・・・
う、うん・・・圭介くん・・・私・・・思い出した・・・そう約束したよね・・・」
完全に偽の記憶に書き換えられてしまう・・・。
圭介くんの思うままの私の記憶・・・。
逆らう事が出来ない様に外堀から埋められていった・・・。
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