「ねぇ、変じゃない?ちょっと切ってもらったんだけど…。そお?なら、良かった…。」
美容室に行き、身だしなみを整えてきた凛花。綺麗に切り揃え、長く艶がある和を感じる黒髪。
それらは優のためではなく、明日他人に抱かれるためのもの…。
優に綺麗だね、と言われて、素直にはにかむが、優は気が気じゃなかったはず。
しかし、凛花はもはやそのことに気がついてすらいない。優によって焦らされ続けた1週間のせいで、凛花は気が狂いそうなほど、日夜問わずに明日存分に犯されることだけを考えていた。
そして、翌日…。
「綺麗とか、そういうの要らないから…。」
(こんなおっきい身体に犯されるんだ…。やっぱり体格差すごい…。)
顔合わせの時とは異なり、嫌悪感ある表情ではなく、少し赤らんでぽーっとした表情で見上げる。
凛花の心情を表すように、少しずつ自然に優から離れていき、翔太のそばに立っていた。
男と女というだけではない体格差に子宮が疼き、数刻後の交尾に思いを馳せていた。
差し出された翔太の右手。
優のことを一瞬だけ見たが、おずおずと手を伸ばし、掴まれた瞬間「ぁっ❤︎」と優には見せない、あの動画の中のような甘い声が漏れる。
「…うるさいっ、舐められたくないから、きちんと美容室行っただけ…。優とはエッチしてるけど、か、関係ないでしょ…。」
(夜まで休まず…、想像しただけでもやばいかも…。撮影も佐藤さんがするし、私はただセックスに集中するだけ…)
歯切れの悪い返答は図星だと翔太に伝えているよう。
指摘された通り、髪は手入れされて艶があり、服も白い清潔感のあるワンピースを靡かせ、前回よりも洒落た格好をしている。
しかし、どこか寄り道などするわけでもなく、前回のホテルへ。
エレベーターを待っている間や廊下を歩いている間、興奮は最高潮に達そうとしていた。
(ああ…、やっと思いっきり犯してもらえる…。優は優しくて可愛いけれど、雄としてはきっと…)
こんなことで男の良し悪しを決めたりなんかはしない。
だけど、優劣は存在する。優はその分野に向いていなかっただけ…。
靴を脱いで、手提げのカバンを机の上に下ろした瞬間、背後から抱きしめられる。
本当ならきゅんっとするような、あすなろ抱きだが、その手は大きな胸と下腹部に当てられる。
耳元に熱い吐息がかかりながら、高圧的な物言いをされる。
前回ですでに性癖を晒してしまった凛花。背筋がぞくっとしつつ、満更でもなく、
「…はい、浴びてきます…。」
子宮においた手がグググ…と力がこもって押され、ここを犯してやる…と意思表示されているよう。
こくんと小さく頷き、シャワー室へと向かった。
(…やばい、呑まれちゃう…。これは浮気じゃなくて、あくまで優のためのプレイ…。なのに、どうしても、いちいち喜んでしまう…。鍛錬が足りないから心が弱いんだ…、優のことを思い出しながら乗り切ろう…。)
シャワーを浴び、1人になったことで少し冷静になる。
舞い上がっていたことを反省しつつ、優のためのプレイであることを忘れないように結婚指輪を見つめた。
「あの、浴びてきました…。」
翔太の元に戻った凛花は、相変わらずグレーの色気のない下着。指示された通り、バスローブやタオルは羽織らず、しっとり温まった凛花の肌が湯気を纏いながら翔太の元に晒されている
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