夜勤を終えた僕とちさとさん。いつものように山﨑主任に申し送りを行う。業務日誌は最近は僕が主に書くようになった。チラチラとちさとさんに視線を送り、間違い無いようにという意味で、アイコンタクトを取るようにした。
以上で申し送りを終わります。
「それでは、本日はこれで退勤します。お疲れ様でした。」と挨拶の後、「森高師長、この後少し時間をいただけますか?」とロッカー室に向かう ちさとさんに声をかけるとすぐ横に並んでロッカー室に向かいました。もちろん、山﨑主任にはっきりと聞こえたはずです。
ロッカー室前でちさとさんか出てくるのを待つとたわいも無い話を初めて、横に並んで歩き、病院を後にしました。特別に聞くこともないが、頻繁にちさとさん、ちさとさんと名前を呼びながら話しをしていった。
森高師長、それ僕がやっておきます。もう、あうんの呼吸で、簡単な業務内容は森高師長から僕が行う。
それを続けていると厳しいと評判だった森高師長だったはずが僕とシフトが同じ時は機嫌が良いと若い看護師たちか言うようになっていく。
もちろん、ちさとさんは仕事が捗り気持ちのわ余裕から機嫌が良いだけだ。ただ、周りからは当然そのように思われずに、遂に男の噂がなかった森高師長にもヒソヒソと言われ始める。
ちさとさんが、いないシフトの時でも僕は、先輩たちの先を、先をと新人がやるべき仕事は率先してこなした。もともと女の扱いに苦労してきた過去から何をしていけば、女が機嫌が良いかは心得ていた。
ちさとさんには懐いて好かれるように、他の女たちには、好かれないように、嫌われないように絶妙なバランスで仕事を進めていく。
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