「中野さん、お疲れさま。
そうね。菜月ったら中野さんにだけ来させて自分は帰らないなんてね。
帰ってきたら叱っておくわ。本当にごめんなさい。
とりあえずこれでも飲んでゆっくりしてね。」
私自身汗だくになりながらも、ゴミ出しがひと段落すると台所に行ってから冷たいジュースを運んできました。
氷とともにグラスに注がれたそれを中野さんの前に置き、やわらかく微笑んで勧めます。
「あら、私の心配してくれるの?
ありがとう。でも私は大丈夫よ。
力仕事の類はほとんど中野さんがやってくれたんだから。
実際、少し謝礼を渡さないといけないくらい。」
クスクスと笑いながら言葉を返します。
もちろん謝礼を渡せる経済的な余裕はありますから、お金をケチっていたわけでもありません。
ですが子供の交際相手と金銭的なやり取りは良くないと、テーマパークのチケットを手渡します。
「はい、これどうぞ。
また今度、菜月とこれで楽しんでらっしゃい。
……あっ。」
テーブルの向かい側の中野さんに手渡す時、伸ばした身体から爆乳がユサッと揺れるのを実感します。
改めて自分の身体を見ると、ポロシャツが汗で身体に貼り付いて、身体のラインがハッキリと浮いていました。
チケットを受け取られるとすぐに姿勢を戻しますが、やはり意識してしまい、胸の前に手を重ねて視線から隠します。
(そういえば、さっき『お道具』を見られたのよね…。)
うつむきながら、先程使用感のあるバイプレータや
ラバー製のホディハーネスなど、卑猥なアイテムを見られてしまったことを思い出して赤面します。
しばらく言葉を止めますが、居たたまれなくなって言い訳がましく再び口を開きました。
「あのね、オバサンだって普通に性欲はあるから。
だからさっきのは変なことじゃないのよ?
うちのお父さんが亡くなってからもう何年も経つんだから、ああいったことは当然なの。
解ってちょうだい?」
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