菜月
「ちょっ…チケットって何よ。
私だって遊んでた訳じゃないんだってば。」
菜々緒
「こら中田さん。
そんな意地悪言ってないで菜月と二人で行くのよ、いい?」
チケットで菜月とは行かないという中田さんに、冗談とは思いながらも釘を刺します。
ですが、私の脚は不自然なほど左右に何度も組み替えていました。
それについて菜月は気づかず、落ち着いた後にジュースを飲んで自室に行きます。
そしてまた二人に。
菜々緒
「ひ、酷いわ。
こんなものをいつまでも仕込んでおくなんて。
ああ…これじゃ力仕事なんて出来ないわよ…。」
低い声を震わせて、恨みがましく不平をこぼす私。
実際、冷え性のためにショーツは厚手なので、そこまで緊急事態ではありません。
けれどローターを入れたままで物を持つなど、普通に危険なことですし、きっとどこかで中田さん自身が菜月の注意を引いたりフォローしてくれると信じることにしました。
……けれど、ローターで刺激されながらクリトリスを、自分の意志でない形で弄られる…それがなんともいえないほどマゾの被虐心をそそるのです。
存分に喘ぎ声を出したいのに、菜月に聞かれないように我慢する…意識すればするほど股間が収縮してしまいます。
そうこうしているうちに、菜月が二階の自室から階段を降りてくる足音がしてきます。
菜月
「お待たせ。
…って中田くん、ちょっと臭うよ?」
菜々緒
「菜月!
さっきまであなたも汗かいてたのよ?
それに、家の仕事を手伝ってくれた中田さんに、そんな口の聞き方許しませんよ。」
菜月
「あはは、さっきのチケットの件の仕返しよ。
それにしてもお母さん、ちょっと怒りすぎだよ。
でもごめんなさい。」
素直に謝る菜月。
私がヒステリックになったのは、ローターで感じているのを、菜月が来たために中断しなくてはならなかった怒りだったのでしょうか。
自分でもはっきり判らず、声を荒げてしまったことを後悔しながら、トラックの3人座席の左端に座ります。
菜々緒
「そうね、私もトラックの運転は馴れてないし、こういう時は男の人にお任せしようかしら。」
実際、ローターを仕込んでの運転など、気が散って危険ですから、申し出てくれたことに感謝します。
とはいえ、助手席に座っても車体の振動はくるものです。
菜々緒
「う、うう……。」
菜月
「ちょっとお母さん、大丈夫?」
菜々緒
「大丈夫よ。
さっき腰をぶつけてね、車の振動が意外と響いただけ。」
菜月
「大したことないならいいけど、無理しないでね?」
親子の会話ですが、それをほくそ笑むように横目で見る中田さんも視界に入ります。
ローターが感じてしまう…愛液が溢れ、ショーツに滲みてくる感覚も感じながら、ほんの十秒でいいから菜月の気を逸らしてほしいと、中田さんに祈っていました。
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