姿見に映る全裸で佇む自身の姿。
ここが自宅ではなく、以前から交流のある友人…真弓の部屋だというのに…。
そして真弓が留守ではない事を知らされたと言うのに…扉一枚隔てた向こう側にこちらを窺っているかもしれないというのに…。
しかしながら真弓という対抗意識を燃やす存在を自分の中に作り上げ、負けたくないという言い訳を大胆な行動の切っ掛けにしようとしていたのかもしれない。
それは違う…。本当は私の中に眠っていて私自身も気づかなかった欲望が目覚めてしまっただけなのかもしれない。
あの日…真弓から告白された下着泥棒の被害。
その話を聞いた途端、心の奥に胸騒ぎにも似たモヤモヤしたものが立ち込め、熱く昂った身体の芯は潤み始めてしまっていたのだから…。
『ホントは…私も汚されたかったのかも…。そう…あの日…真弓の話を聞いて…羨ましかった…。』
真弓に対して感じていたライバル心は私の中で作り上げた虚像。
心の奥に芽生えた羨みが私を大胆に行動させる原動力…だったのかもしれない…。
『真弓だけ…男の人から注目されるなんて…。
女として…汚してやりたい程に…熱い視線を浴びせられてるなんて…。羨ましかった…私もって…思っちゃったから…。』
何故これほどに自分の気持ちに素直になれるのか…。自室ではなく友人の部屋だからなのか…。
その理由は自分でもよくわからない。
ただ…あの人を真弓に取られたくない…そんな想いが自分の心をハッキリとさせ始めていたのかもしれない…。
鏡に映る全裸の私。蕩けた表情に潤んだ瞳。頬を赤く染めた私は全身を薄桃色に染めて羞恥を悦んでいるように見える。
辺りを見渡すと複数のカメラが私を捉え、そのカメラの向こう側には私の全てを貫く程にギラギラとした視線を感じる。
配置されたカメラを見れば、私に逃げ場などなく隅々まで隠すことの許されない状況を物語っているのがわかる。
『こんなに…たくさんのカメラ…。どこもかしこも…隠すことのできない…恥ずかしい姿を…見られてるんだ…。』
意識的にカメラを視線の先に捉える毎に、羞恥に震える心は悦びを感じ始める。
一糸纏わぬ姿を隅々まで見つめられる羞恥は私を更に狂わせていく…。
そんな私にあの人からの指示が…。
『10分動けない…。その間…あの人に私の全てを見られ続ける…。』
姿見に映る自分自身を改めて見直すと、明らかに上気した表情を浮かべ、更なる羞恥を望んでいるようにも見えた。
恥ずかしい私を…もっと見て欲しい…。
もっと…私を辱めて欲しい…。
見られたい…恥ずかしい姿を…晒し者でも何でも構わない…もっとたくさん…見て欲しい…。
そんな抑えきれない気持ちが込み上げてくる。
『真弓にできたのなら…私にもできる…。見られて…見て欲しくて…アソコから…たくさん垂らしちゃう…。』
10分間…これほどにもどかしく複雑な想いで過ごしたことがあっただろうか…。
早く過ぎて欲しい…。もうこんなに過ぎちゃったの…?何もしてないのに…アソコから垂れてきちゃうなんて…。
『真弓よりも…早く…。』
色々な想いが私の中を駆け巡る。全裸の姿をただ黙って見られ続ける異常な時間…。
太ももを滴る蜜は、次から次へと溢れ出る蜜を重ね合わせて下へ下へと加速しするように流れ落ちる。
太ももを伝って伸びる光る筋は、いとも簡単に床へと辿り着き、脚を床から離さずに少し開いただけで割れ目から糸を引きながら垂れ落ちるほどに…。
『あぁ…垂れちゃう…アソコから…こんなに…床を汚しちゃってる…。』
10分の試練は簡単に果たすことができた。
許しを得られた悦びを感じながら真弓の寝室へと意識を向ける。
そんな私に真弓との関係を引き裂くような言葉が浴びせられる。罵るだけではなく、改めて考えさせられるようなもっともな言葉。
ここで寝室へと足を踏み入れてしまえば、あの人が言うように真弓との友人関係が音を立てて崩れるだろう…。
わたしの身を案じての言葉なのか…あの人を独り占めしたかったからなのか…。
真弓の想いとワタシの想い…それはお互いに負けたくない…取られたくない…と言っているように感じた…。
『そうね…真弓の寝室に入ったら…真弓の言葉を無にする事になる…。でも…それでも…私は…あの人に…もっとたくさん…悦んで欲しいの…。あの人に悦んでもらえたら…私ももっと…悦ばせてもらえるから…。』
過去の男達とは違う何か…。与えればその分返してもらえる信頼のようなものを感じていた。
静かに扉を開く…。
そこで目にしたものは…。
両手両脚を紐で結ばれベッドの足に縛りつけられ大の字に身体を開く真弓の姿。
アイマスクをされている為に、おどろいた表情の私は見えていないだろう…。
それを良いことに私は、辱めを受ける真弓の隅々まで見ることができた…。
『真弓的アソコの毛はどうしたの…!?剃りたくないって…言ってたよね…。』
ツルツルに剃り上げられたそこを凝視しながら真弓が言っていた言葉を思い出した…。
『あの人が…それほどに大切な人って…事なの…?』
真弓のあの人への想いの強さを感じ、今までに感じた事のない憤りのような感情に包まれる。
友達だと…親友だと思っていた真弓を今は単なるライバルとしか感じられなくなっていた。
真弓を蹴落としてでも…あの人を独り占めにしたい…そんな想いが沸々と浮かび上がってくる…。
『親友を…終わる…時間…。ここから先に…踏み出したら…もう…真弓とは…。』
真弓と共有した時間が思い出される。
真弓の柔らかな笑顔…楽しそうに話す姿…。
泣きながら訴えてくる姿…。
崩れそうな私を心配そうに覗き込む表情…。
どれも二人の絆を深めてきた二人の思い出…。
長い時間をかけて深めてきた二人の絆をこの場で断ち切ってしまう事に躊躇いもあった。
しかしながらそれ以上に『あの人』を独り占めしたいという欲望に苛まれる…。
『でも…どうしたらいいの…?こんなに…イヤらしい真弓…羨ましい…。どうしたら…。どうしたらあの人を独り占めできるの…?』
未だに心の奥に躊躇いが残っているのだろうか…。
親友との関係を終わらせる辱めを与え貶める事に…。
羨望の眼差しで見つめていることがその内心を表している。
辱めを受けて、時折唸るような喘ぎにも似た吐息を漏らす真弓を見つめていると、何をしたら良いのかわからず、ただ頭は混乱するばかり。
縛られた友人を全裸の私が見つめる異様な光景。
その淫靡な時がいつまで続くのだろうかと考える余裕など私にはなかった。
【いつもドキドキするような魅惑的なお話しありがとうございます。
この先…真弓との親交を断ち切る場面ですが、どのように描いたら良いか迷ってしまって…。
真弓の目の前で暴走してしまおうか…それとも目隠しをされて周りの見えない真弓の身体を他の男に委ねてしまおうか…。
どちらもなんとなくピンとこなくて…。
ここはお任せした方がしっくりくるのかもと思い、ここまでにしてみました。】
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