「え…貸してって…だってこれは…。」
ツンと鼻を衝く臭いが目の前をぐるぐると旋回する感覚を覚えながらも、黄金色の液体と高揚した表情のままどこかいつもと違ういつものの笑みを浮かべる花崎。
生唾を飲み込む音が鼓膜を揺らしているように錯覚するほど大きく聞こえる。
大好きな先輩が、尊敬する先輩が、一糸纏わぬ姿でこちらを見て微笑んでいる。
辛いはずなのに、恥ずかしいはずなのに、自分にはそんな様子を一切見せずいつものように微笑んでくれている。
なのに…。
(どうして…どうして…くっ。)
びく…びくと、身体が震えるのを感じる。
勃起…、そう、必死の先輩、花崎の姿を見て勃起している。
情けない…、勃起時も一般的な男性器の非勃起状態と大差ないサイズ感。
ちらりと向ける視線の先、筋山の筋骨隆々な腕先…、彼の親指と自分のモノを比べれば、どっちが大きいのだろうか。
そんなレベル。
しかし、そんなサイズでも男の持ち物。
「うぅ、せん…ぱい…。」
びくん、びくんと、幸か不幸か、そのサイズが相まってタイト目のスラックスの中でも脈打つ余裕があるのが悲しい。
じわり…先端から惨めな先走りがトランクスを湿らせるのを感じる。
形がもろに浮かび上がるボクサーパンツではなく、大きさを意識させないトランクスを選択したのは良かったのか。
ぬるっとした感触が先っぽで感じられる。
(俺…先輩の恥ずかしい姿で興奮しているのか…?
あんなにつらい思いをしながら、頑張ってるのに…俺は、あいつらとは違うのに…。
なんで…勃っちゃうんだよ…。くそ…。)
俯きながら、一人葛藤する斎藤…。
しかし、ゆっくりと今まで通り、いつも通り、花崎の指示に従う。
最も心地良い、指示…命令…、それだけの安心感のある表情と声色。
恐怖で制御する筋山とは圧倒的に違う。
しかし、その筋山…汗本、禿田の柵力に嵌り、勃起し…先走りを垂れ流しているのは、他でもない自分自身だった。
「なんだなんだ…?きもちよぉくおしっこ垂れ流した後は…自分で飲むってかぁ?」
「何々、もっとおかしくなっちゃった…?お酒飲んだらぶっ飛んじゃうタイプなのー?花崎ちゃーん。」
煽りはますますエスカレート。
酒が入っているのは花崎だけではない、こんな状況を素面で楽しむなどもったいないとばかりに普段酒を口にしないものまで何倍も口にし、余計に煽りが入る。
「おやおや…、花崎君…。
おしっこに少し濁りも見えますねぇ…、まさかとは思いますが…見られながらのおしっこで感じちゃった…なんてことはありませんよねぇ…?ぐふふ…。」
「当然だ…、見られながらのおしっこで感じるなんて…変態を通り越して淫乱でしかない…そうだろう花崎…。」
「それどうだ…斉藤に拭いてもらったおまんこ…なんだかまた濡れてやしないかい…?」
「困ったねぇ…後輩の丁寧な拭き掃除でも、ダメだったかい…?そんなに良かったかい…?斉藤の指は…。」
「いっそ、垂れ流してしょんべんまみれの方が良かったんじゃないか…?」
饒舌になる上司のさらなる煽り、ほんとか嘘かなどもうどうでもいい。
言いたいことを言うだけの二人、股間の勃起は隠すことなく曝け出し、堂々と陰湿に。
「ほら、早く飲んで…一気に…。多少零れても、その濡れてるおまんこに掛かってしまえばごまかせますよ…?
また拭けばいいんだから…、次は拭く相手を選んでいいですよ…?
いいえ、選んであげましょうか…?ふふ、ふふっ、ぐふふぅ…。」
斎藤からジョッキを奪うと、花崎の両手に握らせる。
泡立つビールジョッキの中身…自らが放った…濃く、香り立つアルコール成分を十二分に含んだ尿。
こんなもの一気に飲み干せば、急性アルコール中毒では済まないかもしれない。
まじまじとその瞬間を逃すまいと見つめる視線、誰しもが期待と股間を膨らませ、前のめりでのぞき込んでくる。
「ほら、早く飲めよ…のーめ、のーめ。」
「いっき、いっき、しょんべん、しょんべん。」
花崎の身体を解き放った筋山はまた自らの席からスマホを構える。
次のことを企てるように、姑息な笑みを浮かべながら。
【こちらこそ、貴女の希望の沿いたいに添いきれず申し訳なく思っています。
ですが、感じたことは全ておっしゃってください、できることはすべて反映させますので。
性欲…薄い方なのですね。
それがお酒というスイッチで切り替わってしまうタイプ…ギャップが素敵だ。
ぜひ、読み返すとき、返事を描く時は少量でもアルコールを含んで楽しんで欲しいです。
ヤジ描写は先導、誘導だと考えていました。
どんな言葉を好まれるのか…、どう思われたいのか。
貴女の性癖を貴女自身で晒してくださっているようで…私も斎藤と一緒に勃起しています。】
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