「で、できま、す…大丈夫です…大丈夫…。拭き…ます。」
閉じることを一切許さず開かれた割れ目。
溢れんばかりの黄金水をまき散らす一部始終を晒し、その水気で処理の遅れた陰毛が生々しく張り付いている。
相も変わらず続くのは、その他大勢も知らない筋山との駆け引き。
錯乱状態に近い花崎の中で、何とか保たれる矜持は目の前の後輩を何とか守りたい、庇いたいという思いがあるからなのかもしれない。
斎藤をひどい目に合わせない為、結果的に周囲から見れば後輩を弄んでいるかのようにも見える光景が、より一層花崎に精神的なダメージを与えているかもしれないのに。
そんなどっちに転んでも地獄から抜け出る事叶わぬ状況を、花崎の裸体を抱える筋山は満面の笑みで見つめていた。
「おい、斎藤…もっとよく見て拭かないと臭いまんまだろうが…先輩に恥かかせんのか…?
そんなに何枚もティッシュ引き抜いたらもったいないだろ…?
たかがマンコの一つ拭くだけにもったいないことしてんじゃねぇっ。」
罵声のような強い口調が斎藤に幾度となく飛び掛かる。
しっとりと、黄ばんで濡れたティッシュを捨て、今まさに新しい物を抜き取ろうとした時だった。
「ひっ…すい、すい、すいませてんっ。」
恐怖のあまり舌足らずで謝罪する斎藤。
それを聞いて周囲は大爆笑。
「すいまてんっ、だってよ、バカじゃねぇの?」
「花崎のしょんべんの匂い嗅ぎ過ぎて、頭おかしくなってきたか…?」
「まぁ確かに、このしょんべんの匂いはきついよなぁ…。」
「つか、めっちゃ色濃いよなぁ…。」
「だよなぁ、泡立ってるし…、女のしょんべんって泡立つのか…?」
脇では見世物のように、ジョッキに並々と注がれた花崎の黄金水がたらい回し。
皆が皆、鼻を摘まみながらも、怖いもの見たさに匂いを嗅ぎ、その強いアンモニア臭にわざとらしくえずく様子も見せていた。
「先輩…大丈夫ですか…?」
筋山にそそのかされて、斎藤はティッシュを一枚しか引き抜くことができず、薄さ1ミリにも満たない紙切れをだけが間に挟まった状態で、斎藤の指先が花崎の割れ目を上下に這う。
男が、ましてや斎藤などが、女性の尿道口などわかるわけもない。
敏感な肉芽…から、割れ目の下部、肛門の手前に至るまでを丁寧に撫でまわすようなことしかできないのが現実。
「いいねぇ、花崎ちゃん…、可愛い後輩に優しくナデナデしてもらって…気持ちいいかい…?ぐふふ…。」
すっかり酔いの回った汗本が、さらに惨たらしく花崎を言葉で弄ぶ。
「花崎ちゃんは、まんげ、は剃らないタイプなの…?あなるまで、生えちゃうタイプなのかなぁ…?
ぐふ、ぐふふ…。」
充満する酒の匂い、過剰な羞恥と屈辱が花崎に一定の理性を保たせるも、それが逆に理性的に横暴なセクハラを受けなければならない状況でもあった。
いっそ、脳までぐちゃぐちゃに酔いつぶれてしまえば何も考えなくてもいいのに、と思ってしまうほどに。
挑発的な言葉の最中も、言われたことだけはやろうとするのか、斎藤は丹念に花崎の割れ目を撫でまわす。
時折、露出した肉芽の皮を捲り上げ、薄桃色の球体を扱き上げることもあれば、勢い余って割れ目の中へ指先を押し込みそうになる始末。
もはや公開愛撫…公開処刑そのもの。
「さぁてと…まぁそんなもんだろ…。
後は、これをどう処理するかだなぁ…?花崎…。」
一周回って返ってきた大ジョッキ…なみなみと注がれた泡立つ黄金水。
当然のように厨房に返すなんてもってのほか…、どうにかしなければいけないのは自明の理。
「どうだ斎藤…味見…してみるか…?
大好きな先輩のしょんべん見て…興奮したんだろ…?そんなに勃起してよぉ?」
そしてここではっきりと筋山が口にする。
必至に斎藤を守ろうと文字通り一肌以上を脱ぎ捨てて守ってきた花崎…その痴態に興奮しているという事実を。
「あ、いや、これ…は、その…。」
俯き…言葉も出ない斎藤。
「違うって言うなら…そうだな…飲めよ…それ…。
一滴残らず飲み干せたら…、興奮していないって…納得してやろうじゃないか。なぁ?」
笑いながら賛同する取り巻き、さらに煽りの言葉。
「先輩の搾りたてだぞ?
生だぞ生ジョッキ…最高だろ斎藤。」
「のーめ、のーめ。」
「一気、一気。」
止まらない狂気、地獄の宴。
助けなどない、意を決し、斎藤は生暖かくなった大ジョッキを再び手に取り、生唾を飲み込む。
ちらっと向ける視線、それは花崎への助けを求めるものではない…、何とか自分でもできることができた。
そんな風に見えなくもない、役目を与えられたような一種の自尊心。
しかし…、筋山の言うことは嘘ではなく、その股間は大きく膨れ、少し小さめのスラックスには大きさや長さ、形すら浮かび上がるほどに、勃起したそれが花崎の目にも入っている。
【長々と書いた割に話が進まなかったな…すいません。
根っこ下衆…なかなか難しいですね…。
毎度素敵な描写が返ってくるのに、こう何というか、自分で納得できるお返事ができていないような気がして…。
色々考えさせられます。】
※元投稿はこちら >>