「…。そうか…お父さんに…。」
少し間黙って少女の言葉に耳を傾ける。
内心では舌打ち。
少女の父が余計なことを言わなければ、目の前の魅力的な獲物が重ね履きなどという煩わしい物を身に着けることは今もなかった。
さらに言うなら、もっと早く少女を見つけていれば、重ね履きをし始める前に楽しめたものを。
チャリン…チャリン…。
徐に財布からありったけの小銭を取り出すと、継続してチャレンジしているクレーンゲームに挿入していく。
その行動は、まずクレーンゲームという場所に少女を拘束する意図が主。
そして同時に、盗撮…ごっこの継続を希望する意思、でもあった。
「嫌だと感じて、不快だと感じて、その状況をどうにかしたい…そう感じるなら通報すればいい…。
警察が君を守ってくれるだろう…。
しかしそのあとはどうだろうね…?
きっと警察官は君に、家に帰を事を求めるんじゃないか?
君がこんな時間にこんなところにいる理由を、私は聞かない。
でもきっと、帰りたくない、あるいは帰れない理由があるからここにいるのだろう…?
君のような年齢で、何回もクレーンゲームに費やすほどのお金もきっとないはずだ。
それでも止めない…帰らない理由…、通報し、警察が来れば嫌でも聞かれ、家に帰される…。
それにしても…、お母さんじゃなくお父さんがそんなことを言い出すなんて…。
君のお父さんも、よっぽど君のパンツにご執心なようだねぇ…。
それとも大好きなお父さんの言うことだから…ってところかな…?」
想像の中でモノを言う男。
どこかにかすっていれば少女との距離を縮められると考えたのだろう。
「おっと…ほら、制限時間内にアームを動かさないと無駄になってしまうぞ…?」
口調は穏やか。
しかし半強制的にゲームを継続させ、スマホのカメラアプリは起動。
三月の視界に入りレベルでスマホをスカートの中へと向けている。
重ね履きをしているとはいえ、堂々とスカートの中にカメラを向けるのだ。
過去の姑息な輩とは少し違い、撮っていることを、撮られていることをより意識でもさせるかのように。
「そうだなぁ…、次のアイテムを取れたら…重ね履きを脱いでもらう…というのはどうだい…?
ゲームっぽくて楽しそうじゃないか…。」
チャリン…チャリン…。
言うまでもなく追加でコインを投入、少女に金など使わせず、大胆…堂々と…、少女にスカートの中に興味があるとはっきり意思表示するように。
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