「お前が間違えたから私今日お昼ご飯食べられないじゃん。だから、お前の弁当も没収な?あ、食べたかったらコレ、食べれば?」
取り巻きの一人が北斗の鞄から取り出した弁当箱の中身を教室のゴミ箱に捨てると、優奈は買ってきたクリームパンを受け取り一度握りつぶしてから、クリームがはみ出て原型を留めていないパンを北斗に突き返す。
「みんなごめーん。ちょっとずつお弁当分けてくれない?」
教室の隅で蹲って泣いている北斗を横目にほくそ笑みながら、友人たちに分けてもらったお昼を食べていた。
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放課後
『今から彼ぴとおデートでしょ?いいなぁー。私も彼氏欲しー!ま、楽しんできて!私は稼いでくるから、じゃあね〜。』
「もー!春花、茶化さないでよー!いつもありがと、気をつけてね」
至って健全なデートを終え帰宅した優奈。
玄関に入ってすぐ春花からのLINEが届く。
[優奈、ごめんけど今からここ来れる?]
その文章と一緒に一件の住所が書かれていて、地図アプリで検索すると近くの住宅街の中の一件のお家だった。
[誰の家ー?まぁ行くけどー。待っててー。]
そう返信すると、母親に春花に呼ばれたから少し出かけるとだけ伝え、制服のまま指定された住所に向かう。
すみません、遅くなりました。
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