「ふぅ…。」
頭から浴びる湯の雨を、これほど昂りながら全身に感じたことは今までにはなかった。
一昔前から知る、幼い時分から知る少女が、大人の階段を登り始め、女としての興味に目覚めている。
それも友人の娘というのだから、形容しがたい気持ちで心中を満たすのは言うまでもない。
-館花…。
俺がシャワーを浴び終われば、君の娘は、恋人でもない男の股間にその唇を捧げることになるんだ。
わかるか…?
今俺がどんな気持ちでいるのか…。
想像もできないだろうな…?
自分の娘が、彼氏相手でも考えたくもない行為を、まさか自分も良く知る友人の股間で興味を満たそうとしているなんて…。-
考えるのはリビングで待つ陽のこと…ではなく、その陽を娘に持つ父親であり、自分の友人でもある男の事。
逆の立場だったらどうか…、発狂し、殺意さえ感じるかもしれない。
手塩に掛けて…、いや、甘やかして育てたかもしれない。
そんな娘を、都合の良いように言いくるめ、大人が責任を持つどころか、その子の責任で判断させ、行為に及ぼうとしているのだから。
当然、親だから子のことは何でも知っているわけではない。
とはいえ、まさか自分の友人宅で、娘が自分の意志で性的な行為に興味を露にするとは想像もできないだろう。
自然を緩む口元。
何かを競っているわけでもない。
勝敗という意味では、これだけ魅力的な少女を娘に持った館花という男の圧勝…?
いや、その魅力的な少女を良いようにできる立ち位置にいられない時点で、「父親」はそのことにおいては勝ちを得ることはできないのかもしれない。
考えれば考えるほど、全身を駆け巡るような優越感。
陽が魅力的な少女だからか?
それとも友人の娘だからか…?
陽に魅力がなければ、口車に乗せようとは思わなかったのか…。
友人の娘でなければ、この優越感は感じないのか…。
下腹部を、打ち付けるほどに反り返り天を仰ぐモノの存在。
触れてもいない、しかし、太い血管が浮かび上がるほどに硬度を増し、震えている。
別段、目を見張るほどの大きさではない、長さも、太さも人並みかそれ以下。
しかし、シャワーの湯以外の液体で先端が少し濡れているのを想像するのは難しくなかった。
カチャン…。
全身をバスタオルで拭い、完全に衣服を整えなおすのは野暮か、と。
Tシャツにボクサーパンツだけを身に着け、リビングで待つ陽の下へと戻る。
ぴたっと張り付くボクサーパンツは股間のフォルムを惜しみなく際立たせる。
まじまじと見つめたことがない少女であったとしても、「勃起」という生理現象さえ知っていれば、少なくとも今のそれはその状態だと言う事が想像できるのだろう。
「お待たせ。」
髪を拭いながら、ゆっくりと陽の座するベッドの脇へ腰を下ろして。
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