内心ハラハラ。
自分でも少し不自然なことを口にしていると自覚しているだけに、商談以上の緊張を感じる。
何言ってんの?
そう言われることにでもなればもう一巻の終わり。
陽からの信用が無に帰すだけでなく、それが父親に伝わり、会社に広まり、文字通り終わりを告げる。
目の前の素直な少女を弄ぶように味わえることは愉悦。
この上ない悦び。
だが、それ以上にリスクが付きまとう。
しかし、変わらずの素直な反応に救われる。
ノリで受け入れる、のではなく、自分の気持ちと想いを照らし合わせた上での回答のようにも聞こえた。
「そうだなぁ…。」
許容されはするものの、改めて聞かれると判断に迷う。
じゃあ逆にどうするのがいいのか?
希望はあるが、それをそのまま伝えるのはどう考えてもリスクしかない。
「そういえば、歯ブラシというものがなかった頃は、皆指で磨いていたらしいよ。
どうしても、食べ物のカスが歯に挟まったり、汚れが溜まったりする。
それは現代人だけの話じゃないからね。
歯ブラシなんて便利な物が出来るまでは、指で擦っていた時代もらしいな。」
我ながら、事実っぽい話が出来たような気がしていた。
同時に別の手段で陽の口内を貪る手段になり得る話。
「昔の人はこうだったんだ、みたいなのも経験しながら、意外と指でするのも気持ちいいんだ、みたいなのはあってもいいかもしれないね。」
陽の反応次第ではあるが、もっともらしいことを返せたことに少し安堵の表情。
反応を待つように陽を見つめながら、額、首筋に伝う汗の粒が目に入る。
空調は利かせていたが、外から急いでやってきた少女の体の熱は落ち着かず、高揚する表情も相まって、かなり暑そうにも見えた。
「陽ちゃん、まだ暑そうだね…。
良かったらシャワーでも浴びてくるかい…?
もうすぐ帰るって言うなら、別に構わないけど、汗も凄くかいただろうし。」
その言葉は不意に、陽に汗の匂いが気になる、そう言ってるようにも聞こえるかもしれない。
もちろん男はそんなつもりもなかったが、もし陽が女として、自意識をちゃんと持つようになっていたとしたら、男に匂いを指摘されることはかなりの恥ずかしさのはず。
それを解消しようとするか、父親の友人の家でまさかのシャワー。
一時的にとはいえ、全裸になることを選ぶのか。
【上手く繋がらず少し強引ですね。
シャワーの後、や2回目は提案について、イメージされてる流れがあればまた教えてください。
反映させて行きますので。】
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