「あぁ、洗面所なら…。」
束の間の不思議な時間。
性的な絡みはなかった…はず。
しかし終始高揚感を煽ってきたあの時間…、名残惜しさもほどほどに感謝を言葉にし、気持ちよかったと告げる陽。
少なくとも、嫌な時間ではなかったということだろう。
口を漱ぐ為に洗面所へ向かおうと立ち上がる陽、横になっていたのを急に立ち上がったからだろうかバランスを崩してしまう。
「廊下の…あぶなっ。」
咄嗟に陽の身体に向かって腕を伸ばす。
ぎりぎり腋の下に腕が通り、抱える形で転倒前に防止することができた…が、
発育もそこそこに大人の階段を登りつつあるその柔らかい膨らみを鷲掴みにしてしまう形に。
その瞬間、喘ぎにも似た声を漏らす陽。
「ご、ごめ」
謝罪の言葉を述べるよりも早く、陽からの感謝の言葉。
思わず謝罪が途中で滞ってしまう。
怒っていないのか…胸を揉まれたことへの言及もなく、改めて洗面所へ向かう陽。
「あ、あぁ…。廊下の右だよ…。」
すっと洗面所の方へと姿を消す陽。
「おっぱい…柔らかかったな…。」
わしわしと指先を動かしながら、感触を思い出す。
形がいいだけでなく、しっかりと実った果実のような。
興奮よりも感動に近い…。
その瞬間を陽はどう思ったのだろうか…。
数秒前の出来事を振り返りながら、男は洗面所へ続く廊下の方をぼーっと見ていた。
※元投稿はこちら >>