ヨハンセンが私と婚姻すると宣言すると妹弟に宣言すると頷き微笑む。
「私は実の父母、兄姉弟妹も居りません、エル様、ジギタリス様、もし認めて下さるなら実の姉と思って接して下さい。」
「勿論、私はリルベル様を実の姉と思い接しさせて頂きたいのでこれから姉上と呼ばさせて頂きたいです。」
「エル様、嬉しいです。」
「姉上、私は弟です、エルと呼んで下さい。」
「ありがとうございます、エル。」
「姉上、弟に敬語は不必要です。」
「そうね、エル、ありがとう。」
一方、ジギタリスは渋々と言った感じで…。
「リルベルお姉様とお呼びすれば満足でしょうか?」
「ありがとうございます。」
ヨハンセンが私を軽んじる事をしたら許さない。と言ってくれたがジギタリスの態度は頑なで…。
〘ヨハンセン、無理はありません、これからの日々を重ね信頼してもらえる様するので今は妹の可愛い我が儘と思って接してね。〙
ヨハンセンにテレパシーを送る。
「この石は魔龍の涙だったのですね、修道院の前に置かれていた籠の中の私が握っていた物だそうです。
修道士様は誰にも見せてはならないと仰っていました。
私はその教えを守り養父母にも義姉にも勇者にも誰にも見せた事はありません、触れたのは修道士様以外ではヨハンセン、貴方が最初ね。
……ねぇ、私、半魔龍族なのかもしれないわ、でないと幾らヨハンセンが私を復活させてくれたからと言っても闇魔法まで使えるのは不思議なのよ。
元々、私の奥底に眠っていた闇魔法があったのではないのかしら?ねぇ、ヨハンセン、魔龍の涙と私の血で実父母を辿れないかしら?
修道院の前に私を置いたと言う事は……、ふたりともこの世には居ないと思うのよ…。
ヨハンセン、空腹だわ、食事をしながら話を進めましょう?」
手を組み生命を頂くという意味、祈り「頂きます。」とリルベルもヨハンセンも双子もそうしてから食事を始める。
スープを飲みながらサマエルが仮説を立てる。
「成る程…、兄上、仮説ですが姉上のお父上は魔龍族でお母上は聖女だったのでしょう。」
「エル、魔龍族と人間が交わったからこの女(ひと)が正聖女となったと言う事?だったら魔龍族の領主様に会いに行かなきゃ!」
「それは辿ってみないと判りませんが……。」
(この女が作ったスープで魔力が少し回復してるし体力も…、お兄様が言う様にリルベルとか言う女は……。)
「タリスは魔龍族の次期領主にご執心だからただ会いに行きたいだけだろう?」
「な、何を言っているのよ!魔国王族と魔龍族が婚を結べば魔国の為になるのよ、そうそれだけよ!」
「ほぉー、そうか、しかしな我ら二人が猫の姿にされた時、叔父が言っていたが従姉を魔龍族の次期領主リュウトベック殿と婚姻させふと…。」
「嘘…、リュウトと私は番なのよ?」
「あぁ、知っているが今、ジギタリス、お前は行方不明の身、混乱を避ける為、魔龍族の次期領主として魔国の姫と婚姻するのは可笑しい事ではない。」
「リュウトが…、私以外を?私を辿れないと?
お兄様、何故…?」
サマエルを睨みつけると今度はヨハンセンを見、白猫の目から涙が…。
「ジギタリス様に予測を申します、次期領主はまだお若いのではありませんか?(頷くジギタリス)ならば次期領主様はまだ番を認識されていないのかと…。
女性と違い男性は晩熟です、ジギタリス様に好意はあるでしょう、ただまだ番と認識していないかと…、ただ…。」
「ただ?何なのよ?!」
ヨハンセンの顔を見、眉を下げ言いづらそうに言葉を発する。
「……認識せずジギタリス様以外の方と子を成すと次期領主様の心は壊れ夭逝されてしまうでしょう。」
「そんな、そんな事…、お兄様、エルどうしよう!」
「ヨハンセン、まだ果実酒飲む?私はもう……。」
空いたグラスの上で指を回すと水が満たさせるとその水を一口、毒見をするかの様に飲むと。
「エル、ジギタリス様、まずは魔力もですが身体も回復させなくては…、
こちらはヨハンセンから習い、私が改良した回復水です、こちらもお飲みになって先程、お二人が体を休める様、柔らかなクッションを用意しております。」
−−−キールの酒場−−−
魔の子村の孫娘とその恋人が酒場に入るとキールがお待ちしておりました。と
奥の席に新聞社の記者が座っている、近寄り挨拶を交わすと席に着き勇者の非道を話ていく。
「証拠がコレです。」
記者の前に映像魔石を置くとテーブルの上の空間に映される勇者が行った残虐で残忍な物。
この目の前にいるうら若き娘が犯され見覚えのある女性が服の上から手を入れられ豊満な乳房を乱暴に揉まれている。
目の前に居る青年は助けようとし前方から斬られているが…。
「ルチア…様?修道女のルチア様まで!そして君は斬られたのだろ?何故…?」
「生きている?かと聞きたいんですよね?」
「答えは映像にあります。」
「まだあるのか?」
ふたりが頷くと次なる映像が…、まだ少女と言っていい女の子、勇者の初潮が来てれば!の悪魔の様な言葉、少女を助けようとする父親らしい人が斬られる。
血吹雪が…、次々と勇者により尊厳を傷つけられる女性達と斬られる男性達。
勇者が他の女性を犯しているとベールを被った黒髪の女性が現れ、何かを呟くと目の前の青年の血が止まる。
助けられる者と助けられない者、何故だ?とふたりを見ると青年が口を開く。
「助けられた者達は前正聖女様を最後まで信じた者達、助けられなかった者は処刑場で口汚く罵ったり石を投げた者達です。」
青年は上着を脱ぎ…上半身裸となると大きな斬られた痕がある。
「ならばこの女性は前正聖女の関係者か…、しかし身内ではなさそうだね。
後ろ姿だがこの女性は黒髪だし前正聖女はティーブルー色だったからね、この女性の目的は?
否、それより君の傷の痕とその…。」
「私、大丈夫です!この映像の写真も使って下さい!勇者のメルヒルの非道さを王国の人達にも知ってもらいたいんです!」
「君の顔にはモザイク掛けるから心配しないでくれ、しかし挿入部はそのまま使いたいんだ。」
気丈だ、この村の者達が逞しいのか、それとも別の意図があるのか…、今考えても仕方がない。
正義の味方のはずの勇者が…、処刑された前正聖女が無実だったと噂もあるが当時は確証がなかった。
フアナ王女が身籠っていると言う噂も、美形男性、貴族から庶民まで手を出しハーレムを作ろうとしている噂もある。
正聖女は無い罪で処刑されたのだろうか?
「済まない、少し考え事をしてしまった、続きも見せてほしい。」
黒髪の謎の女性は勇者が立ち去った後、回復魔法を使い村人を癒しているのが事実。
勇者が非道の限りを尽くし振り返りもせず去って行ってるのも事実。
「明後日、前王主催の舞踏会があるから記事にするのは三日後になってしまうが…、
キールさんの酒場には壁に耳あり障子に目ありだから噂は舞踏会の最中にも出回ってしまうだろうが
勇者メルヒルが凱旋する頃には記事も出、噂も全世界に広まっているだろう。
帰りの村や町で異変に気付くかどうか…。」
−−−冒険者ギルド−−−
「キールさんの酒場に魔の子村の者が来て王国新聞社の記者と会ったたらしいぞ。」
「なぜそんなど田舎の者が記者と?」
「おい!オイラの故郷をど田舎とか言うな!」
「悪い、悪い、でも魔の子村の者が記者とだぞ?」
「ちょっくらキールさんの所に行ってくる!」
数刻後、慌てて戻ってきた魔の子村出身の冒険者。
「た、た、大変だ!魔の子村が襲われた!一度オイラ、村に戻るだ!」
「襲われた?魔族と友好関係だし凶暴な生き物なぞ、魔の子村周辺に生息してないはずだぞ?」
「ゆ……が……。」
「えっ、聞こえないぞ、はっきり言え!」
「勇者が、メルヒルが、魔の子の女達を犯し男達を斬殺した!」
ギルド中に冒険者の声がギルド内に響き渡り皆が知る事となった。
−−−娼館の客達と娼婦達−−−
ギルドの話が噂が回り娼婦達が勇者とは関わりたくないと……。
上級娼婦が貴族を客としていた、その貴族の耳に入り貴族達にも噂が回り始めている。
そしてフアナが身籠り逆ハーレムを作ろうとしていると……。
夜会、舞踏会の日にはフアナの噂は噂ではなく本当の事として囁かれ、
勇者の噂は次第に大きくなり尾ヒレが付き、魔の子村だけではなく人々が枯れ寂れた地までが
勇者メルヒルが非道を働いたとなっていた。
まだ現王の耳には入っていないが…、前王の耳には魔の子村での残虐な様は届いていた。
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