嬉しそうにドレスを体に当てたり、そのままくるりと回転してみたりしていたリルベルだったが、しばらくして「その日まで仕舞っておくわ。」と収納魔法をかけると、ドレスは忽然と宙に消える。
そう言った後、リルベルがヨハンセンの手元にある小箱に視線を投げているのに気が付く。
『……これか?これは、ネックレス・ピアスと同じ石を使った指輪だよ(笑)』
小箱の上蓋を開けて、中身が見えるように少し差し出す。
『一緒に渡しても良かったんだが、人間の習慣に倣って、これは私が君の指に嵌めさせてもらいたい。駄目かな?』
リルベルの反応は?……(笑)
『それとその指輪だが、騎士フレデリック及び一部の人間には見えなくなる、ちょっとした魔法を掛けてある。(笑)
リルベルが私に近い関係と証かす指輪。
それが騎士フレデリックからは見えないと、面白いと思わないかね……
クレアに回想魔法を見せた結果も教えてくれ。その結果によってクレアからは見えるようにするから。』
果実酒を一口口に含んだ後続けて、
『私に近しい君、それもその証を身に着けている君に、事もあろうか衆人環境の前で執心しているフレデリック。
他の出席者はさぞかし呆れることだろう(笑)
フレデリックが平民以下に落ちた時には、魔法を解いても面白いかな。
君の指にはずっと指輪が光っていたことは、クレアや他の出席者がだろう。
人間には姦淫は大罪という考えが根付いてるみたいで、フレデリックには姦淫の罪もプラスされるわけだ。
人間国の姦淫に対する罰は男に対しては確か、精巣を潰すこと?いや、陰茎を切断だったかな?
どちらにせよ男としての機能は生涯失うわけだ。
もっともその後すぐに、命までも失うことになるんだろうけど…』
パーティはちょっとお休み、進めていただけると嬉しいな。
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