〘リリスはルチアとして王宮に連れて行かなくてはならないわよね?代わりはオートマタにリリスの意識を入れて魔女として送り込むわ。
勇者が襲ったら意識を出して無反応なんて楽しくなくて?ハイルと交わる時は声も躰も乱れに乱れさせて…。
名前はそうね…、“ベル”にしましょう、少し意地悪かしら?瞳と髪を“ベル”の色にしましょう。
ハイルには勇者の事など考えられない様にルチアを虜にしてもらおうかしら?
ハイルには愛しの相方さんから伝えて頂戴、心から先に虜にしてあげてね、ルチアは純潔は散らされてしまったけど心清らかな乙女よ。と。
フフッ、楽しみがまた増えたわ、男としてのプライドをズタズタにして王女も今、魔王を産む“巣”としての役割を…。
体は動かないのに意識だけはある◯◯山から勇者達が戻るまでには産まれるけどそれまでお腹が膨らむのを混乱すればいいんだわ。〙
−−−酒場−−−
「大きな声を出して失礼しました、私、リルベルと申します。
そう、王様に命じられ◯◯山に行くのね、回復魔法の者は教会のシスターかしら?ジェードグリーンの髪色の者ね。
サポート魔法と攻撃魔法の者には心当たりがあるわ、今から転移魔法で呼びましょうか?」
「済まぬがお願いしてもいいだろうか、何せ王様の命じられた事なので早急に取り掛からねばならぬのだ。」
〘愛しの相方さん、少し力を貸してくれないかしら?“ベル”を演出的に登場させたいのよね。〙
リルベルが酒場の板床にお爺さんから借りた杖で魔法陣を結ぶと床が光りそこにティーブルーの髪色と瞳の“ベル”が姿を現す。
「ベル、突然の呼び出しに応えてくれてありがとう、こちらの勇者様がサポート魔法と攻撃魔法の者を◯◯山の祠に行くのに必要と言ってね。」
「リルベル様、お呼び出し頂き光栄です。」
「べ、ベル?……済まぬ、知人と名と髪色…、瞳が同じだったもので……。(この人はベルではない、ベルと同じ髪色と瞳をしているだけだ。)」
「リルベル様、この勇者様に着いて◯◯山に赴けけば宜しいんですね。」
「そうです、悪いわね、この勇者様のサポートをして欲しいのよ。」
「リルベルさんと言うのですね、そしてそちらの女性がべ、ベルさんですね、済まぬが共を頼む。」
「えぇ、それは構いませんが報酬は頂けるのでしょうか?私は攻撃魔法ギルドに所属してギルドにもそれなりの物を渡さなければならないのですよ。」
「◯◯山から戻り次第、国から報酬は出るはずだ。」
「はずでは困ります。」
「そうね、ベルにも生活がありますから必ずとお約束して下さいませ。」
人差し指を出し回すと一枚の紙、魔法紙に契約書と書かれている物をメルヒルに渡し、羽根のペンも渡す。
「勇者様、こちらに“よく読んで”サインをして下さいませ。」
リルベルの所作に目を奪われたメルヒルは禄に契約書を読まずにサインしてしまう。
“契約書”、旅が終わり次第、ベルに国庫の三分の一を渡し庶民から“爵”の位を与える。と言うものだった。
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