〘そうだったわね、ただの“手慰み”だったものね。
それにしても髪の色も肌の色も容姿も大分、変わったわ、昔の容姿も好きだったけど今の容姿の方が好みだわ。
全く人間達は魔国に攻め入る何て馬鹿ね…、心の準備?私はただ愛しの相棒さんにも手を貸すけどこの能力で復讐をしたいだけよ。
許せないのよ、親しい人々を愚弄して私を嘲笑い…、貴方が復活させてくれたお陰で授かったこの力を使い…。
……入ってくるのね、憎い勇者が。〙
酒場の扉が開き、お爺さんの声が聞こえる。
このお爺さん、実はヨハンセンと繋がりがあり……。
「昨日にも此方に出向いた勇者、メルヒルだ。
占い師が居るはずだが……。」
「………あちらのカーテンの向こう側に居るよ。」
「入っても構わないか?」
「入らないでもらえるかしら?匂いが臭いのよ。
勇者らしいですが後ろ暗い事をしてますよね?
例えば…親しき人を裏切ったとか?」
「えっ?……私はその様な事は……。」
「偽りはいけません、ここ最近大事何かを失っているはずですが?」
勇者は焦り股間に手をやるとサキュバスのリリスは勇者から見えない様に口端を上げお爺さんは「シンボルが落ちとるわな。」と声を落とす。
「失礼、…カーテンの向こう側には今、体を休めている者が居るの。匂いを移されると困るのよ。」
「何を無礼な事を言っているだ!俺は勇者だぞ!」
リルベルが姿を現すと勇者の大口が開いたままとなる。
「(何と美しい…、王族のフアナ様より肌は滑らかそうだし黒髪も…、スタイルも…、顔も……。
正室には出来ないが側室に迎えなければ……、チンポが勃ったが無いに等しい…、取り敢えず俺の手技と舌で俺なしでは生きられない様にしてやろう!)」
〘穢らわしいわ、メルヒルの思惑読めてる?絶望に落とす事、簡単に出来そうだわ。
山頂に行く時、騎士に魔法使い、聖女を伴い赴かなければとしときましょうか?
フアナが…、リリスが同行よ、そうなると貴方も同行しないと駄目なのよね。
私も行こうかしら?〙
−−−復活−−−
「魔国の者が聖女を復活させたの?恩を売りたかったのかしら?でも残念ね、私は悪しき魔女らしいわ。
私を復活させても人間国との友好関係にはならないわよ?
幼少時代に育ててもらった優しかった牧師様もシスター様も正聖女になった時、後ろ盾になってくれたお養父様、お養母様も
貴族のマナーや教養を教えてくれたお義姉様も
まだ言葉もままならない義弟
私と親しかった執事にメイド達、友人達、婚約が決まっていた親友……。
拷問執行人が言ってたわ、フアナがメルヒルと騎士、魔法使いに裏取引をして私の希望を無くすと…、絶対許さない!!」
憎しみが恨みが復讐心が巨大な憎悪となり……。
「……私は人間ではなくなり魔の者になったと言う訳ね。」
包帯が巻かれた右手には闇魔法が宿り左手には元々の正聖女の魔法が残されたまま。
「これも貴方の希望通りかしら?」
ヨハンセンにもベルが闇魔法、それも最上位魔法の闇黒を作り出している事に驚きを隠せないでいる。
ここまで恨みが強い人間をヨハンセンも見た事が無かった。
※元投稿はこちら >>