〘愛しの相棒さん、麗しの君なんて久方振りに呼んでもらった気がするわ、気のせいかしら?(小さな笑い)
リリス、本当によく動いてくれるでしょ?弱い者は嫌いな様よ、首尾良く事を運んでくれたらリリスにもご褒美をあげなくてはね。でもその前にルチアね。〙
ヨハンセンにテレパシーを送り、お爺さんに客に本日は占いをしないと伝えてほしい。そして断った客には少し運勢が良くなる幾つかの〝星の欠片(飴の様な物)〟を渡す様に頼むと店との出入り口に呪文で結界を作る。
「折角だから愛しの相棒さんの提案に乗ってみようかしらね、どうせなら…(微笑)フアナは胸が小さい事がコンプレックスな様だからルチアよりリリスより大きくしであげるわね。」
「(この女性(ひと)何をしたの?胸が重いわ、えっ?パンティーに何かが擦れてる…、変な気分になってきたわ。)」
「フアナ、気分は如何?クリトリスを巨大化してペニスの役割を持たせてあげたわよ、喜びなさい。これでフアナも勇者に突っ込めるわよ?」
「(クリトリス?ペニス?突っ込める?何を言っているの?)」
フアナが混乱するのも仕方がない、婚姻後の教育を受けてない王族である王女が婚前前に知る由もない。
「フアナには後で勇者と〝今の魔王〟の精を渡してあげるわね。そうそう、リリスが先に勇者と交わらないとね……。」
時間が止まり姿も見えないフアナは頭の中だけの時間は動いている。
〘リリス、聞こえるかしら?リリスに司令よ、勇者をルチアと交わらせなさい。先程のキスでルチアに〝今の魔王〟の分身を流し込んだでしょ?勇者の精液と混ざった物をリリスが勇者から受け取る、いいえ、勇者が色欲魔、一歩手前までフアナとして精を搾り取ってあげなさい、サバスキュの腕の見せ所よ、期待しているわ。
愛しの相棒さん、どうかしらこの提案〝今の魔王〟と勇者の子種が濃い物になってから正しい王族に流し入れて王女からそれを抽出した時は面白くなくって?〙
「お待たせいたしました。」
身なりを整え館長より先にルチアが姿を見せる少し虚ろな目をしているが然程変わった様子はない、ルチアが入ってすぐノックがされ幼い修道女見習いと館長が人数分の白湯を持ち入ってくる。
「お待たせしていまいすみません、王女様におかれましてはご機嫌麗しいことと存じ上げます。」
敬意を込め深々と頭を下げ、勇者に向かうと眉間に皺を寄せた館長。
「勇者殿、大変申し上げにくいのですが一度神の前で祈りを捧げ邪心を納めてから御神託の話をしたいと思います。」
「勇者の私に邪心だと!」
「はい、左様でございます。」怒りに震える勇者にルチアが自分も一緒に神に祈りを捧げると勇者に声を掛けるとフアナも一緒に行くと言う。
「修道院だしメルヒス様がご一緒です、危険はありませんよね?ヨハンセン、いいわよね?」
ヨハンセンの返事を聞き二人に着いていくフアナ(リリス)、勇者を先頭に長い廊下を歩いているとフアナの小さな悲鳴。
有ってはならない、有るはずがない場にリルベルに意識を乗っ取られた暴漢がフアナの首にナイフを押し当てている。
「お前ら、すぐその扉を開き中へ入れ。」
仕方無しに勇者とルチアは部屋の中へと入ると暴漢はルチアに勇者の身につけているもの全てを剥がす様に命じ、ルチアに酒場と同じ姿をする様、命じる暴漢のナイフの先は王女の首に薄い傷を付ける。
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