「風強いよね?俺も初めて来たときびっくりした。
でもなんか、造りがそう言う風になってるらしい。
だから、遊びに来るときは注意しないとねぇ…?
道路沿いだし、ほら、通行人にサービスしちゃうそうじゃない…?」
笑い話の要領で言葉を返していく。
心配しているのかしていないのか…、間違っても、スカートを履いてこないように促すことはない。
「まぁ、瑞希ちゃんさえよければいつでも遊びに来るといいよ。
正直、俺も寝に帰ってきてるだけで、あんまり生活感ないからさ…。
一人暮らしごっこ?みたいなことはできると思うよ?」
それとなく、今後何度も足を運ばせる算段を企てながら、キッチンで希望のオレンジジュースをグラスに注ぎながら。
「ほんと、あいつの過保護ぶりは正直呆れてるよ、悪い奴じゃないんだけどね…。」
瑞希が兄の浩司を慕っていることは知っているため、あまり悪く言わないように配慮しながらも後ろ手にタイツを脱いでいるかのような物音と独り言を耳にすれば、徐々に興奮も高まり。
あえて、ベッドに腰掛ける瑞希の向かい側の床。
ローテーブルを挟んで腰を下ろしながら、グラスをそっと並べて。
「お待たせ。大丈夫暑くない…?
まだクーラーとかつけるには早い時期かなって思ってるけど、暑かったらつけるから言ってね。」
クーラーをつけていないのはわざとだった。
その上で、配慮らしい言葉をかけながら様子を見つつ、少しでも服装を緩ませる狙いもあった。
ちらちらと視線を瑞希に向ける。
無防備な瞬間があればすっとスカートの中が見えそうな確度…、そんな状況を楽しみながら先にグラスのオレンジジュースに口をつけた。
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