やはりリズベット様は納得しなかった。しかし、リズベット邸から旅立っていった獣人達がゲリラとして、捕らえられているのは事実だった。
獣人達の肌に刻まれてる管理番号。獣人達の所有者の履歴が記録されている。その履歴を確認すると多くの獣人達が元リズベット邸にいた事を示している。
リズベットが良かれと思って教育した獣人達は自己に目覚め、獣人の解放の為に行動するのは自然だろう。
リズベット様が国会の転覆のような事を考えていないのはアオトは、承知している。しかし、結果としてその活動は、リズベット様の考えとまったく違う結果となってしまっている。
罪を認めて、刑を軽くとアオトは考えているのだ。
「リズベット様、この後に検察の取り調べがあります。事実は認めて反省をお願いいします。」
と、念を押して接見室を後にした。
一度牢に戻らされたリズベットは、まったく状況が掴めないまま、冤罪を信じて疑わなかった。
再び係官が牢にやってきて、検察の取り調べに連れて行かれる。
手枷、腰縄姿で取り調べ室に入る。
「どうも、あなたを担当する検事のムラノです。」
そう言うと机の上に獣人達の写真が並べていく。
その獣人達は、リズベットの知る獣人達、かつてリズベット邸にいた者達であった。
ムラノ
「この獣人達は、知っているな?」
と検事は言う。
リズベットは、確かに知っていた。皆、リズベットが市場で保護し、身体が良くなるとリズベット自ら教育をした者たち。
『はい、皆、私が保護して他の獣人家族や人に送り出した獣人達ですが?』と。怪訝なリズベット。
「この獣人達は、全員、反政府ゲリラとして活動していた獣人だ。あなたの容疑は、反政府活動として獣人保護と教育をしてゲリラの教育をしていた、国家転覆罪です。」
『そんなバカな? この者達がそのような行動をするはずがないです。」
と憤りを表すリズベット…
【遅くなりました。早く、拷問などやりたい気もするけど、物語作るのも楽しいです。】
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