(もしかして抵抗した方が良かったのかしら…。みんな、酷いことされてなければいいけど…。)
「はい、間違いありません」
看守の問いに答え、指紋や唾液の採取をされている間、心ここに在らずという様子で、屋敷での光景を何度も思い返していた。
リズベット邸にいるほとんどの獣人は人から酷い目に遭い、人嫌いか対人恐怖症のどちらかだ。
その彼女達に麻酔銃が向けられ…、その後のことを想像すると心配で吐き気さえ覚える。
「……え?は、な、え…?」
獣人達の心配をしていたところ、全裸になるように指示され、驚いて言葉に詰まる。
「…っ、あの、しかし、殿方が…」
もたついていると、部屋に響く係官の怒号。
室内には逃亡防止のため、屈強な男達がおり、当然こちらの様子を伺っている。
異性に肌を晒したことがないリズベットはなかなか動けないでいたが、「まさか、危険物を隠し持っているのか?隠し事をしようとしているとして心象は悪くなる一方だぞ」との言葉。
(…私の嫌疑が晴れなければ、あの子達にも被害が及ぶばかりね…。心を無にして、耐えないと…。恥ずかしくなんかない、彼らは職務中なのだから…。)
自分に言い聞かせるように何度も心の中で呟き、背中の編み上げ紐を解き始める。
荘厳なドレス。一人で脱ぎ着するような物ではなく、じっくり監視されながら脱衣を進めていく。
「これで良い…かしら…。」
長い時間をかけてドレスを脱ぎ、ガーターベルトと上下下着のみの姿となる。レース刺繍の純白の下着を身につけ、卑猥というよりは美しいという立ち姿。雪のように白い肌は、羞恥で桜色に染まっている。
「…っ、わかりましたわ…」
(こんな形で殿方に肌を晒すなど…。恥ずかしくて、心臓が口から飛び出そう…)
ドクッドクッと強く鼓動が高鳴り、ゆっくり背中に手を回す。
下着姿で許されるはずもなく、震える手ではなかなかホックを外せず、時間をかけて乳を包む布を脱ぎ捨てた。
艶のある乳房が締め付けから解放され、ぶるんっと震えて外気に晒される。
「はぁ…っ、はぁっ、はあ…っ」
(こんな、こんな…っ、恥ずかしい…っ。獣人の子達はこんな目に晒されて…。)
羞恥で呼吸が荒く乱れながら、ゆっくりショーツに指をかけて下ろしていく。
髪色と同じ、金に輝く茂みが男達の目に現れた。
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