父が作った借金、約2500万円。
元々喧嘩が絶えない両親だったが、お母さんと離婚して以降、酒に溺れるようになり、仕事も辞め、ふらふら出掛けてはギャンブルをする始末。
そうしてできた借金がこの額だった。
父は当然働いておらず、支払い能力のない私たちは、自己破産するという手もあった。
しかし、借金の相手はそういったものが通じる相手ではなく、あれよあれよといううちに、私は闇風俗で働くことになった。
断れば、とうに離婚し、別に家庭を持っているはずのお母さんの所に行く、と脅されて。
父のことはともかく、お母さんのことは大好きだった私は、女子高生の傍ら、風俗嬢として働き始めた。
「やっぱり、こんなお店使う人たちってお金持ちなんだろうな…。はあ…、部活終わりでしんどいのに…、ほとんど毎日指名入るし…。」
部活帰り、指定されたマンションのインターホンを押す。ボロアパートの自宅とは造りからして異なるアパートで、指名主の金銭能力が窺い知れる。
闇風俗とはいえ、現役女子高生というのは珍しいらしく、ほとんど毎日のように指名が入っていた。
まだ1週間程度であるが、体重が3倍以上ある太った男に処女を散らした日以降、毎日男に抱かれ、早くも慣れを覚えてきた。
(授業のこととか、部活のこととか…、とにかく関係ないことを頭に思い浮かべて、なんとか乗り切ろう…)
そんなことを考えていると、扉が開き、指名主と対面する。
「ん、え…?あ…っ、え、えっと、ラプンツェルの小野町風香です…。」
突然の指示、奴隷という言葉。
面食らった風香は店名と名前を告げ、会釈するように軽く頭を下げた。
(オネエ口調…、なんか変な人…。それに、奴隷ちゃんって…。確かに奴隷みたいなモンだけど…、なんかヤな感じ…。)
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