『なんで…!?なんで木村部長が…!?』
そんな事しか考えられない私は、忌み嫌う例の部長が目の前に居ることに信じられない想いでいっぱいだった…。
「そうですよ…?ここではそんな野暮なことは言いっこなしですよ…ね…?」
とりあえず細かなことを詮索されたくないが為に、その場を取り繕う言葉でかわそうとする私。
『ホントにイヤらしい目…。誰にでもそうやって…。』
強く否定もせず、その場からも立ち去ろうとしない私の行動を見てなのか、遠慮の無い視線を浴びせられ、二人の距離を少しずつ詰めてくるように近づいてくる木村部長…。
「なっ…名前…?そうですね…真美って…事で…。」
営業に回っていた頃には名刺も渡していたので私の名前は知っているはず…。
咄嗟に名乗った名前も、よくよく考えれば私だとバレるかもしれない…。
「あら…初対面の私に…そんな事を仰って…いいのかしら…?それとも…他の皆さんにも…同じ事を…?」
イヤらしさに加えて、女を道具かなんかだと勘違いしているかのような上から見下す視線に嫌気を感じ、そんな言葉には慣れてるとでも言わんばかりに言葉を返す私。
そんなに私の強気な言葉と態度にめげずに近寄ってくることをやめようとしない木村部長。
ニヤニヤしながらいつも通りの気味悪い視線をあからさまに浴びせながら、綺麗だの自分ではどうかなどと繰り返し攻め込んでくる…。
渡されたカクテルを付き合いの上で仕方なく口にする私。内心が露呈しないように薄らと笑みを浮かべる私を堕とせると思っているのか、馴れ馴れしく腰に手を廻してくる…。
「あら…?そんな事をしてよろしいの…?代わりに銀座に店を一軒出させてもらおうかしら…?」
手を払い除けるでもなく、言葉だけで振り払おうとしたのが間違いだったのか…。
「店の一軒や二軒…なんて事ないさ…。」
耳元でそんな事を囁きながら、タイトミニのスカートの上からパンティラインをなぞるように指先を這わせてくる…。
『やっ…なんでこの人にそんな事を…。』
営業しているときからこの視線に嫌気を感じていた私が、初めてのボディータッチを受けて、背筋に冷たいものを感じるほどにおぞましく感じながら…。
『えぇっ…どうしたら…。どうしたらいいの…!?』
助けを求めるように、チラリと振り返りながら社長に視線を送る…。
【こんばんは…。なかなかに嫌な感じの人に描いて頂いて…。嫌だと思うほどに抱かれたときのギャップを楽しめそうな嫌なキャラクターですね(笑)】
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