木村は、遠慮なく、真奈美の身体を下から上へ舐めるように眺め、胸元を注視し、スリットから覗く太ももを見つめた。
『今日は誰のエスコートだい?・・・お店は・・・。おっと、ごめんごめん。
そういう野暮な事は聞いちゃいけないルールだったね。
それにしても、何というか、綺麗だね、いや、ホントに。
私では、貴女の相手に不釣り合いな事はないと思うが、どうかな?
名前は?』
いかにも上から目線の物の言い方と、礼儀の無さ。
丁寧な言葉を使ってればいいと思っている思い込みと薄っぺらい知識。
多分、店などに行けば、俺は客だぞ、客の言う事が聞けないのかと、威張り散らす、今話題のカスハラ野郎に変身する事だろう。
私(木村)はここに来てる男性は選ばれた人間で、
何故なら、会社の人間を連れてくるわけにはいかない場所だからだ。
公にはなっていけない、秘密の社交場。
だから、クラブのママや、まだ売れていない女優の卵を次回作の出演を餌に連れ出すとか。
そんな女達が集まってくる、そんな場所だと思っている。
つまり、私から見たら、ここに居る女達は、高級娼婦かコールガールなのだ。
詰る所、男たちの目的も、珍しい女を抱く事がこのパーティーに参加する本音なのだと。
その証拠に、今回の主催者であるどこかの社長の提案で、参加する女性には剃毛を義務付けたじゃないか。
そんな事を参加条件にするパーティーなどないし、そんなことは知り合いの女性に頼のだ。
だから、この女も、そうなのだ。
ウンと言わぬのなら、言わせてみせるぞとばかりに、
『何なら、どこかにマンションを買ってやろうか?それとも、今の店を止めてママになって店、出すか?』
真奈美に身体を預けんばかりに、身体を近づけ耳元で囁く。
【こんばんは、
どうしたら、この部長に身体を許そうという気になるのか、位の気持ちで描いております。】
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