会場を見て回っていると、突然、秘書の早坂君が私の好みを聞いてきた。
『まあ、落ち着いて。スカートを下ろしなさい。』
まったく動じずに静かな口調で言う。
『今回は、主催者側の意向なので、私の好き嫌いは関係ないのだが、強いて言うなら、無いよりはあった方がいい。
ツルツルでは、その女性にもよるが、イヤらしい感じよりも、幼い少女を見ているようで罪悪感が湧く場合もあるし、逆に手入れされていないと興ざめ、だと感じるがね。
何事も、程ほどが良いね。
今回、もし、剃れないというのであれば別な女性と同伴しなきゃいけないのだが、その点はどうかね?』
まだ、剃っていなかったのかという叱責と、失望を含んだ調子で、あくまでビジネスなんだからと意を込める。
『まあ、ここでスカートを捲ってみせた勇気は認めるが、時間がない。それによっては人選をし直さなくてはいけないからね。
強制ではないよ、断っても早坂君個人の査定に影響が出るというようなことはないから、安心していい。
ただ、私の主観として適任だと思ったので、社長の権限を使って、まあ、公私混同と言われればそれまでだが、
あなたを秘書にするように、働きかけた。それだけです。
今回の主催者によると、パイパンの女性と言う条件がついたのは、ある会員からの希望だそうで、私が課した事ではないのですよ。
だから、私の好みを考慮に入れてはいけません。
どうしますか?今夜中に剃毛出来ますか?』
スカートを捲ったという行為と、社長の好みを聞いてしまったという場違いな質問に真奈美は身を縮めるように下を向いたまま聞いていた。
『今、決めたとしても、誰かに頼む事、出来ますか?
もしも、心当たりがないのなら、主催者に聞いてあげてもいいのだが、どうです?』
【こんにちは、とりあえず前半部分を描いてみました。
後半部分については、夜にあげるのでもう少しお時間をください。】
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