根本的に、この客は、品物について何もわかっていないのだろうと、店員は思った。
それなら、なんでこういう大人の玩具を売っている店に来たのだろうという疑問が浮かんだが、
お付き合いをしている男性とのお買い物プレイというか、そういう関係の人がいるのか、
または、もっと有名な女性の付き人か何かで替りに買いに来ただけで、玩具に関しては無知なだけなのか、と頭の中が目まぐるし回転した。
『あれは…大きすぎるんですか…?私には…無理なんでしょうか…。』
突然、ディスプレイされた品物を指さして女性が聞いてきた。
店員は、えッ?と驚きの表情を一瞬浮かべたが、すぐに表情を変えて言った。
『…無理か、どうかは、当店では判断しかねますが、ご承知の通り、膣に挿入して愉しむもので、膣自体が筋肉で出来ていますので、一概に無理だとは申しませんが、
初心者の方には、もう少しサイズの小さいものでも、いいと思います。
え~っと、こちらの商品は、ディスプレイされている商品の小型版、Sサイズの物になります。
どうぞ、お手に取ってお確かめください。
固さや、太さ、リアリティなど、先程の商品をそのまま小さくしたもので、割と人気の商品となっております。』
女性客に手渡す。
『あッ、でも、あちらの商品がダメだ、という事ではないので。
あちらの商品も手に取ってみますか。
触って、感触なども確かめてみないとね、見ただけではわかりませんから。』
どちらでも、お好みの大きさや太さをお選びくださいと、判断はお客様に任す。
『どちらの商品も、男性器に近い形になっていまして、睾丸部分は、柔らかいシリコン製で、睾丸の裏部分が吸盤になっていますので、安定性もいいと思います。
バスルームの壁につけたり、姿見につけたりと、色々な場所で安定してお使いいただけると思います。
ただ、バイブと違って複雑な動きは出来ませんが、スィッチをオンにすると、中がヒーターで人肌に温まる様になっております。
どちらも買われる方も多いですが、最初はどちらか一つで十分だと思います。
徐々に、電マ、もしくはバイブなどを揃えていけば、十分お楽しみ頂けるかと。
説明書はついておりますので、それを良くお読みになれば。
難しい事はないですし、大変、安全な商品になっております。』
ディルドの説明をしながら、お客本位で、お好きな品物をどうぞと、非常に低姿勢な接客態度だった。
無理に、物を進めようともせず、女性の客を他の男性客の視線にさらされる事がないように、他の客との間に入り、視線を遮る配慮もあった。
『あとは、リモコン式のローターでしたね。
こちらは、細長い形のものが主流です。
リモコン式ですと、充電、もしくは電池で動くようになります。
大体、どちらの商品も、似たり寄ったりですので、お好みで選ばれるのがよろしいかと思います。
最後のボディクリップですね、こちらは、装飾用に主眼をおくか、凌辱や恥辱、痛みなどが目的か、によって変わってきます。
ただ、ただ、可愛いだけなら、乳首に挟んで鈴がなったり、チェーンが装飾されたものがあります。
また、肉体的に軽い痛みを伴うものなら、強めのクリップ、グリップ力が強い物や、スポイト状の吸い上げてお使い頂くものもございます。
要は、全て、お客さんのお好みでという事に、なってしまうのですが。
ゆっくりと、お選びください。』
手に取ってみたりするところを、店員が近くに居ては恥ずかしかろうと、店員は少し離れたところに立ち、女性客に背を向けた。
一方、私は、少し時間がかかり過ぎてると思い、メールをする。
『お気に召す玩具が、ありませんか?
それとも、あれこれ迷っていますか?
使うのは、あなたですから、気に入ったもの、使ってみたい物を買って来ればいいのです。
店内で想像をたくましくしていると、太ももを恥汁が垂れてきますよ。
下着を着けていない事を、お忘れなく。』
本当に心配してるようには感じない、むしろこの状況を愉しんでるようなメールを真奈美に送信した。
【こんにちは、
昨晩は失礼しました。
GWが終わり、仕事もひと段落して、珍しく昼間に時間が取れたので描いてみました。
今晩、お待ちしています。】
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