「…?…(ニッ(笑))…」
何気なく自分の髪を触る貴方をきょとん…と見つめた後、無言で微笑み再び目線を本へ戻す真生。
髪を触られる事に関しては何も思わないのだろうか。この歳の女の子なら嫌がられてもおかしくないというものだが…
嫌がらないどころか真生は軽く貴方に寄りかかっている程。それはまるで父親に甘えるかの様に…
やはり、かなり懐いている。いや、信頼していると言うべきか。
「二段目?どれかなぁ…
……ほうしと…おんなの…れいぎ?…
!? …なんだろう…これ…」
たどたどしくタイトルを読む真生の小声が聞こえる。
真生は人差し指でその本を引き抜き、中をゆっくりと開いた。
思わず目をまん丸にして驚く真生。
何か驚く内容があった様。
やや不思議そうな顔でソファーへ戻ってくる…
「この本、気になったんだけど…よくわからなくて…
なんか…女の人が、棒みたいのを…咥えてるんだ。おじさん…教えてくれる?」
内容を理解はできないが、何か得体の知れない好奇心が湧いた様な真生。
表情に嫌悪感は何故かなく、寧ろどこか期待している様なものさえ感じさせる。
やはり、勉強熱心で好奇心旺盛な子だ。
今、この子は扉の前にいる。
鍵をもっているのは、貴方…
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「英二君、真生を助けてくれてありがとう。ホントに恩に着るよ。
アイツ、可愛いからさ…ああいう男に狙われたりするんだ。自分ではあまり抵抗とか出来ないらしくて。
ホント危ない世の中だよ。ま、佐伯さんみたいな大人もいるから少し安心だけどね(笑)
…次は絶対に守る。父親の俺が。もう手は離さない…
さ、真生。英二君のところに行っておいで!失礼のない様にな…」
「うんっ!お父さん、行ってきまぁす!」
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