しどろもどろになりながらも、こちらの問いに答えを返す様子はまだ脈があると判断できる反応。
早々に退室しなかったことにまずは安堵…と同時に興奮もこみあげてくるが、それはいったん内に秘めたままです。
「なるほど…、失礼、近藤…美奈さん…。
私は、身長の次は、体重…と伝えたはずですが…聞こえませんでしたか…?」
手元にある書類に目を通しながら胸元からボールペンを引き抜くと、数回ノックし書類にその内容をメモするようにペン先を走らせる。
「そして、はっきりと申し上げたはずです。
他言無用の旨を、はっきりと口にしていただいてから…自己紹介をしてください…と。」
男は最終面接さながらの緊張感を継続させる。
そしてのぞき込むその視線は、美奈の中身を見透かすように少し緩み、潤んだその視線は心臓をわしづかみにでもするかのようで。
「再面接をする…とは言いましたが、再面接をすれば合格…とは言ってません…。
返答、行動の内容如何では、もちろん不合格もあり得ますからね…?」
男はゆっくりと立ち上がり、キャスター付きのデスクを美奈の前から取り払うと、部屋の隅へと運ぶ。
大きな部屋の中心で椅子に腰かけただけの美奈、その脇に立ってもう一度口を開くと。
「さぁ…自己紹介をもう一度…、あちらのカメラに向かって…宜しいですね?
そして、再面接のことは一切口外しないと…と、はっきり貴女の口で申し上げてください。
そう…、そのぴたりと閉じた膝を…少し開きながら…お願いできますか…?」
ローアングルで斜に構えるカメラは常時、美奈のスカートの中を狙っている。
そんなところで膝を開いてしまえば、どうなるか…。
【ありがとうございます。
では、このスタンスは崩さずでいこうと思います。40代の身なりの整った男。
ある程度の決裁権を持つ男で、採用課ではトップ。
そのことは、面接開始時で皆にも伝わっており、男のさじ加減で合否が変わるということはあながち嘘ではないことは理解している感じで。
あと、置きレスを前提に考えていますが、可能でしょうか?】
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