知博君の遠慮がちな視線に気づき、慌てて身なりを整えながら改めて知博君を見上げると…。
どこか勝ち誇ったように遠慮のないあからさまな視線を投げ掛けてきていて…。
「えっと…ふっ…フードコート…?いや…私は…。」
しどろもどろに問い掛けに答えることもできずに、胸元をキツく握り締めて俯くだけ…。
『もしかして…フードコートにいたって…私のこと…あのことを見ていたって事…!?』
急に先程までの記憶が蘇り、ダウンの前を開き胸元をチラつかせたり、脚を開いて下着を覗かれるスリルを味わったり…。
そんな事が目撃されていたら…。
急に不安に襲われて身動きできなくなってしまう。
「ゾクゾクだなんて…おばさんをからかわないで…。」
精一杯の強がりを表してみたものの、私の秘密を知っているのかと考えてしまうと、その場から立ち去る事すらできずに…。
「知博…くんも…フードコートに…?それって…。」
思い切って切り出してみたものの言葉が続かず、胸元を握り締める手は更に強く握りながら…。
「それって…。フードコートで私を…見かけたって事…?普通に…食…事…してた…だけだよ…?」
自信なさそうなか弱い声しか出せなくなっていた。
俯きながら細い声を振り絞るのが精一杯。
「ねぇ…知博君…フードコートで…何か見た…?」
相変わらず私をニヤニヤしながら舐め廻すような視線を浴びせる知博くんに戸惑いながらも、注目される快感を感じ始めてもいた。
『里志の同級生なのに…なんでこんなにドキドキしちゃうんだろう…。この場をなんとか取り繕って…早く帰らなきゃ…。
でも…ニヤニヤしながら見る知博君…その目が…ここから動かせてくれないみたいに…。』
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