淫紋のタトゥーシールはハート・ナイトの密かなヒット商品だった。…紋様を描くラインの部分に含有されている媚薬成分が皮膚からじわじわと浸透していくと、今までひとみが使われていた媚薬と同じ効果が得られるからだ。
オマンコなどの粘膜部分に直接塗るよりは効果は弱いがシールを貼っている間は持続するため、本物の『淫紋』として楽しまれていた。
「そろそろ全体ミーティングの時間だな。メイクスタッフは道具をまとめてから、モデルのみんなはガウンを着て直接バックヤードに向うよ。」
チーフがそう言ってひとみ達グラドルチームを連れてバックヤードに向う。…そこにはスタッフや他のモデル達がそれぞれの役割ごとに纏まっていた。
「みんなメイクが終わったようだね。ランウェイを一度見ておいたほうがイメージが湧くと思うからついてきて。」
バックヤードで待っていた中田がきて、舞台となるステージへと10人を連れて行く。
左右にパテーションが設置されたステージはひとみ達10人が横並びになれるほどの広さがあり、現在は最低限の照明が灯っている。…それと対比するように中央からまっすぐに伸びる25mほどのランウェイが明るく照らし出されていた。
巾2mほどのランウェイの中間と先端の部分に円形のスペースがあり、それぞれ設置された銀色のポールにはスポットライトでより明るくなっている。…そのポールが何に使うためのものなのか、ハート・ナイトのショーに初参加のひとみにはわからなかった。
そのランウェイを囲むように観客席が3列で並んでいて、その後ろにスチール用のカメラや動画撮影用のテレビカメラなどの撮影ブースが3箇所置かれている。
「それじゃあランウェイを歩いてきて、その長さを確認してきて。…この場合、最初はひとみちゃんかな?」
そう中田が言うとグラドル達はひとみに笑顔を向け、真奈美が背中を押してひとみをランウェイへと進ませる。
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