「なら、この『ミモザ』っていうのがオレンジジュースの飲み物だよ。…私は『モーツァルト ミルク』ってチョコレートミルクかな。」
そう言って選んだカクテル二種。タッチパネルでそのまま注文すると、向かいの中田はわかっていながら笑顔でスルーする。
「ひとみちゃんは優しくって気遣いもできていい娘だね。…うちの女性社員もそれくらい優しくしてくれないかな?」
ちょっと愚痴っぽいことを行っているうちに飲み物と料理が運ばれてくる。…居酒屋など17才のひとみはいったことがないので基準がわからないが、置かれていく料理はどれもがきれいに盛りつけされている。
窓の外の夜景と合わせてインスタ映えしそうなおしゃれなお店だった。
「ごめんね。ここに連れてきたことがバレると僕が怒られちゃうから、インスタに上げるのはNGでお願いね。
それじゃあ、明日のショーの成功と、ひとみちゃんのモデルデビューを祝って…カンパイ。」
そう言って自分が頼んだグラスビールを軽くあげる。
※元投稿はこちら >>