「…された」
(おじさんに解放されてその場に座り込むしおり。聞こえないくらいの小さな声で「心、犯された…」とつぶやきます。肉体を汚されるよりはるかに屈辱で被虐な…
暴れたせいでスカートが足元になく、しおりは這うように少し離れたスカートを掴み、ポケットからティッシュを取り出して一心波乱に胸の痣の滑りを拭き取ります。
擦りすぎてまわりも赤くなってしまいました。
ただ舐められただけ…それでもそこから溢れでたものは多すぎました)
「あ…かえして…ぇ。」
(目の前に広げられたショーツ。クロッチには、みほへの想いで色が変わるまで染めたお汁がベットリとついています。それに、綺麗だと褒めてくれた花柄のブラ…下着にも沁みた思い出。それすらも奪い取られます。
しおりは絶望に打ちひしがられながら、言われた通りに残りの服を着て、髪を直し…もちろんその様子も撮られてしまいます。)
「…」
(虚な瞳はおじさんを映すこともなく、しおりは何も言わずにフラフラとカーテンから出て行きました。
みほに会いたい。けど、会わす顔がない…その足取りは重く、しおりはみほのもとに帰ります。)
しおり…遅いなぁ…どこまで行ったんだろ?
(さすがに心配になり、おもちゃコーナーの外でキョロキョロしながらしおりを待つみほ。すると、角を曲がったしおりをみつけます。)
あっ、しおり!しお…り?
(すぐさましおりの異変に気づき、駆け寄ります。スカートは膝丈まだ戻り、ニットもだらしなく着ただけ。結んではいるが乱れた神。なにより…映らない瞳。
みほはそのまましおりの手をひき、角の奥の人目のつかない所に連れて行きます)
「みほ…みほぉ…」
しおり!ねえ、なにがあったの?しおり!
(栞はただ首を横に振り続けるだけ。言えるわけない…あんな酷いこと…みほに会えた安心感から、身体中の力がドッと抜け落ちます。みほに覆いかぶさるように倒れ込み、みほは体をふんばって支えて、抱きしめます…)
…?…
…しおり?あそこのベンチにいられる?横になっててもいいから…みほ、しおりのコート、取ってくるからね?
(みほはしおりをベンチに座らせます。そのまま気を失ったようにズルズル…と崩れ落ちるしおりをそっと寝かせて自分のパーカーをかけてあげ、鞄で枕をしてあげると、早足でカウンターに向かいます)
〈…なかった!ブラも…ショーツも…鞄の中見たけど入ってなかったし…それにあの子はそんな事するような子じゃない…もしかして…誰かになにか…された?〉
すみません、コート…取りにきました
『番号札を…』
あ、はい…
(待つ時間がとても長く感じます。残してきたのは失敗だった…もし何かされたのだったら…)
『お待たせしました、こちらで…』
ありがとうございます!
(いつもなら笑って丁寧にお辞儀をしてお礼をするみほですが、この時ばかりは店員さんが言い終わる前にコートを掴み、走って戻ります。)
しおり!いる?しお…
「すー…すぅすぅ…」
…よかったぁ…おまたせ、しおり…
(みほはしおりの頭をそっと持ち上げると、自分の膝を枕にしてあげます。みほのにおいを嗅ぎながら眠ってしまったのでしょう…たった30分ほどの中で精も根も使い果たし、そして何もかも失ったしおり。そのしおりを膝にのせ、子供のような寝顔を、みほは心配そうに見つめます。)
〈あんなしおり…はじめて。それにあの柔らかさ…〉
(ごめんね…と遠慮がちにみほは、パーカーとコートをかけた中に手を入れます。そっと背中に手を回すと…やはりありません。そのまま手を下に下ろしていきお尻にも…ショーツのラインを探るため一通り撫でますが…)
「んあぅ…」
あ、ごめんね…
(眠りながら反応するしおり。クスッと笑いごめんねと呟きます。…こっちも…ない…
…だれかに…何かされた…
先ほどの疑念が確定のものとなります。そうなると新たな疑問が。そう.誰に?何を?です。)
あんなにボロボロになるまで…誰が何をじゃない…
…ぜったい…許さない…みほの、みほのしおりをこんなにして…許さないんだから…
(わなわなと身を震わせて静かに憤るみほ。付き合いの長いしおりですら、こんな姿は見たことありません。)
「みほ…みほぉ……みほ…」
ここにいるよ?みほはここにいるよ?
(うわ言のようにみほの名前をしおりは連呼します。大丈夫よ…と背中をさすってあげると、嬉しそうな顔をして、みほの太ももに顔を埋めて眠るのでした)
【次で、みほちゃんはいろんなことに気付きます。
ピンクと青の話、しおりのぎこちなさの意味、そして下着をなくして帰ってきたわけを…
同時につぎは自分だ!…と悟ることに。
しおりちゃんが一人で眠っている時、メモをスカートのポッケに入れるなりの細工をしこみますか?より心を掻き乱されるようなスパイスを添えて…】
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