もはやきっかけだけで十分か。
行動に起こさせるだけ起こさせれば…勝手に物語は進んでいくよう。
実際、盗撮するためにみほのスカートの下へとスマホを握った手を伸ばそうとした。
-でも、カメラは起動してなかったんだよ、しおりちゃん…。
画面に貼ったお手紙に気を取られたかな…?-
白いメモ用紙が貼られただけのスマホ画面は、暗いままだった。
そう…、守らなきゃ…身を挺して…、そう思わせる囮。
みほが、近い…としおりに告げたころにはもうスマホは足元にはなかった。
もちろんその場に少し留まり、しおりのスカートの中を盗撮する方向へシフトすることはできた。
しかし、徐々に男の行動は盗撮…から変わり始めている。
この二人の女の子を…壊したい…いや、壊れていく少女とはどういうものなのかを見たい…。
-必死だね…しおりちゃん…。
おじさんが後ろからいなくなっていることにも気が付かず…。
大好きなみほちゃんの太もも…その付け根に足を滑る込ませて…。
直接感じた…?内腿の感触を…。
もしかして触れたのかな…?うっすらと…みほちゃんの下着の感触を…。-
客観的に見ても卑猥に映る二人の光景。
男が次に盗み撮ったのは、みほのスカートの中でも、しおりのスカートの中でもなく、二人の心の変化だった。
-ねぇ…。しおりちゃん…。
まだ、君はみほちゃんを守るために…、行動しているつもり…?
卑劣な大人から大切な人を守るために…、自分を犠牲にしているつもり…?-
具体的なことは何も言えないまま…、しかし、守る…という言葉は確かに口から出てきた。
つまり、みほは、何かの今日にさらされている可能性があるということを意識させる。
しおりが、自分を誰かから守る…だとすればそれは誰なのか…。
心が追いつかない中…、一方的にしおりだけを追い詰めていく男の卑劣、狡猾な手口。
しかし、それが理由で見えてくる一つの可能性。
-おじさんがいなかったら…、そんなにみほちゃんに近づくことができたのかな…?触れることができたのかな…?受け入れようとしてくれるみほちゃんに気づくことができたのかな…?-
互いに照れながら…、隠しながら…、少しぎこちない笑み。
みほの気持ちは…?
しおりの本心は…?
変わらずみほには存在の主張を控えながら、しおりへのアプローチは続く。
男は考える…、何が一番…しおりを壊すのか…。
そして再び歩み寄る…何度目かもしれない。
良くも悪くも、今までの関係にひびを入れていくような男の足音。
しおりはこっちに気づいている…。
みほはまた別のおもちゃに気を取られ…、しおりに背を向けたまま…。
通り過ぎようかと背後に来た時に、足音は止まり、そっとしおりの肩に手を置いて耳元に口を寄せる。
「ねぇ…もっとみほちゃんに触れる勇気…理由を…おじさんがプレゼントしてあげようか…。
考えてみて…。」
男の囁きは、下劣な、狡猾な指示命令ではなかった。
まるで先ほどまでの行為は、しおりが望んでいたかのような言い回し。
ただ、みほとの距離を縮めたいしおりの真意の背中を押してあげた…かのような。
そうゆっくりと囁いて…、とんと肩をたたくと、大胆にしおりの手を握ると、畳んだメモを握らせる。
『みほちゃんをその場に残して…、カーテンの奥のコーナーまでおいで。
待ってるよ…。
大丈夫…、みほちゃんじゃない…、目的は…君だ…しおりちゃん。』
【いろいろ考えさせてくれる描写…もう頭が上がりません…。
そして、ごめんなさい…。
この返しが、描写が…アプローチが正しかったのか…あるいは気に入って頂ける寄りの内容になったか…正直自信がありません…。
そうじゃないのに…ってなってたら…ごめんなさいっ。
頼りっぱなし…?
とんでもない…、私は貴女のレスで毎回…楽しんでいますよ…。
貴女は必要だと言ってくださいますが、私はほんと…補足しているだけ…。
導いてくださるものに、色を、肉をつけているだけにすぎませんから…。
一人遊びできるようなの…、もうできてます…毎回…はい…。】
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