(その夜も、みほはくまくんをはだけた胸に抱きしめて眠ります。石鹸と、しっとり染みたみほの汗のにおい…しおりにとってクラクラする要素しかないテディベア。罠だとわかっていて渡そうとするみほ。
「おじさん?あした、しおりに渡します」
はじめてラインから送る返信。程なくして既読がつきます。より近くなった電子の距離。みほは高鳴る心臓を鎮めるように、くまくんを抱いてお布団の中で丸くなります。
翌日、学校も終わり…みほはしおりの家に自転車で向かいます。今日はあの日の地雷系コーデ。髪がツインテなのと短い靴下、うわぎがパーカーからカーディガンに変わっています。風をはらんで髪とスカートをなびかせながら、しおりの家に着きます。)
『いらっしゃい!あがって?』
「おじゃましまーす…あれ?おばさんたちは?」
『お母さんは夕方まで留守。妹は早速友達と遊びに行ったよ?』
「てことは…5時半まではふたり…なんだね?」
『そう…だね?…い、いま飲み物持ってくる!部屋でまってて?』
「うん!」
(無邪気なみほが時折見せる妖しい笑顔。しおりは後ずさるように飲み物をとりに台所に向かいます)
『…おまたせ…』
「ありがとう……おいし…
あ、しおり?これ、この間のくまくん!」
『あれ?この子!あたしが雑貨屋で気にしてた子じゃない?ほら、お尻にUSBさしてスマホ繋げておくと…』
「抱っこしながら充電するんだ!気にしないで買ったから…こうなってるんだねぇ?かわいいっ」
『ね?ほんとかわいい…あたし、大事にするね?みほがいない間のみほにするんだ!』
「…におい、たくさんつけてきたからね?また薄れたらつけるから、2、3日かして?」
『においって…みほ、なんかえっちだよ?』
「そう…かなぁ?みほの肌で直接育てたんだよ?くまくん…しおりの枕元に置いておいてよ?」
『うん、ありがと!そうするね?』
(トレーナーにデニムミニ、そしてニーソのラフなスタイルのしおり。ベッドを背もたれにして話している途中、しおりは枕元にくまくんを置きに行きます。ベッドに膝をついて腕を伸ばし、みほがチラッと見上げると、無防備に水色のショーツを晒します。
みほもベッドにあがり、へりに座ります。こっち!とぽんぽんお布団を叩くと、しおりはふっ…と笑みを零しながら、隣ではなく後ろからみほを、包んで座ります。
後ろからみほを抱きしめて…)
『みほ…みほ…やっとふたりになれた…やっと…』
「大袈裟だね?しおり…学校でもいっしょにいるでしょ?」
『だって学校だと、よそ行きにしおりちゃんだもん…それに…今みたいに…あまくくっけない…みほはあたしのだからね?ぜったい…ぜったい誰にも譲らないんだから…ほんとは…ぎゅって抱きしめ潰して飲み込んで…ほんとに一つになりたいくらい…もしくはあたしが潰されて…みほの胎内に…どっちかがどっちかに含まれて…いっしょに生きていきたい…』
「みほはね…しおりをかごにいれて眺めていたい…みほの手で…しおりを溶かして…蕩けさせて…そばでなでて愛でたいの…撫でて触って…みほが…みほで気持ちよくさせてあげたい…かなぁ?」
(背筋を凍らすしおり。ちがう…なにか違う…今の格好がものすごく良く似合うほど…利己的で自己まるだしの…欲望…戸惑い言葉がでないしおりを背中で押し倒して、向きをかえ、しおりの両手首をつかんでベッドに押しつけ、その上に馬乗りになります。)
「…しおり…食べさせて…」
(口でトレーナーの裾を加えると、そのまま捲り上げていきます。両手首を片手で掴み直し頭の上に…空いた片手で背中に手を回し、ぷちっ…とブラのホックを外します。トレーナーとブラをしおりの首までまくりあげると、ぷるん…とおっぱいが揺れます)
『ね、みほまって…ちょ…』
「だぁめ…待たない…ていうより…待てない…みほも…げんかい…」
(甘く吐く息を胸元の痣に蒸らすように吹きかけます。ぴくんっ!と震えるしおり。みほは舌を伸ばしてあざに吸いつきます。歯を当て、搾り取るようにぢゅううううっ!と力の限りすいあげ…)
『はぁ…はぁ…はあっ!はあっ!はああっ!
んっ…あああっ…あっ!痛…いっ…つぅぅぅぅ…』
(痛いといえばすぐに離して大丈夫?と心配したみほ。ですがこの時のみほはそんな事お構いなし。んっ…はあああっ!と、息を吸い直すと再び噛み付くように痣に食い付きます。)
『んあああっ!あっ!ぐっ…ぁぁぁ…み…ほ…いたい…よ…みほっ!みほっ!』
《やだっ!うごけ…ない…すごい力…どこからこんな…
ああっ!また!吸われる…ジンジン…してくる…こわい…みほがこわい…》
(怯えて泣き出すしおり。思うがままに犯すように吸い尽くしたみほは、その泣き顔をみて、はっ!と我に帰ります。みほ…いまなにしてた?どうして…しおりのうえに?ふと胸元に目を落とすと、あざと言うより傷に近いくらい赤黒くなった印…何度も吸い付き照準がブレたように無造作に腫れ広がっています…)
「しお…」
『やだ!はなして!』
(ビクッ!と飛び退くみほ。おじさんによって植え付けられた疑念から始まり、しおりを自分だけで気持ち良くさせて、欺いた事を後悔させてやる…心の奥底の歪んだ願望に支配されて、取り返しのつかない事を…印を…約束の印を…穢した…傷を労ろうと手を伸ばしますが…)
『こないで!』
「しおり?」
『やだ!触らないで!あっちいってよ!だいっきらいっ!』
(いつのまにか脱がされていた服で胸をかくし、後退りするしおり。本気の嫌悪の叫び…その言葉はみほの胸をえぐり、心臓を掘り起こされて握り潰されるような一言。みほは茫然と涙をながし項垂れます…
そして、今度はここでしおりが正気を取り戻し…)
『あ…ごめ…いまのなし…嫌いだなんてうそだよ?
ただ…みほが…怖かった…いつものみほじゃない何かに…犯されそうな…感じがして…ほんと…ごめんなさい…
きずついたよね?…みほ?…あたし…なにしたら…どうしたら…許してくれる?』
(みほに擦り寄るしおり。みほはただ下をむいて啜り泣くだけ…本当にすまなさそうに…隠していた服を投げ捨て、優しく…本当に優しく包みこみます…)
「こわ…かった?みほ…こわかったの?」
『うん…なんだか…知らない子みたいだった…大きくみえて…目が特に…怖かった…でも、今は平気。いつもの…みほ…だから…』
「しるし…傷に…した…」
『いいよ?またやり直そ?ふたりで…いっしょにね?
あたしも…ごめんなさい…』
「いい…別に…それだけの事を…みほはしたから…ごめんなさい!ごめんなさい!みほが!みほがきもちよくしなきゃ…いけないのに!」
(考えの根本的なすれ違いに気づかず、お互い抱き合って泣き合います。はたからみれば仲直り。でも…おじさんから見たら…歪みと亀裂のはじまり…すれ違い、掛け違ったまま、2人は交わろうとしています)
【だんだんと切ないえっちになっていく展開…わたしがみほちゃんを押さえておけずに…こうなりました。
今回は空気に絆されて関係は戻りますが、どんどん拗れる一途を辿っていきます。
濡れちゃって触りたくて仕方ないのと、切なくて泣きたくなっちゃうのをこらえるのと…複雑です】
※元投稿はこちら >>